海外ジャーナルクラブ
10ヶ月前

大阪大学大学院消化器癌先進化学療法開発学の坂井大介氏らの研究グループは、 抗VEGFR-2抗体ラムシルマブを含む化学療法に不応となった進行・再発胃癌・食道胃接合部癌 (AGC) 患者の3次治療以降に用いるラムシルマブ+イリノテカン併用療法の有効性および安全性を第III相無作為試験RINDBeRGで検討した。 その結果、 イリノテカン単剤療法と比較して、ラムシルマブ+イリノテカン併用療法の無増悪生存期間 (PFS) と病勢コントロール率 (DCR) は改善したものの、 全生存期間 (OS) に有意差は認められなかった。 試験結果はJ Clin Oncol誌に発表された。
本試験では、 バイオマーカー測定およびQOL評価が実施されておらず、 治療効果の機序や患者中心のアウトカムに関する包括的な評価が制限された点は研究の限界の一つとなります。
血管新生阻害薬の継続使用により、 さまざまな癌で生存期間の改善が示されている。
そこで、 ラムシルマブを含む化学療法に不応となったAGCの3次治療以降として、 ラムシルマブ+イリノテカン併用療法の有効性と安全性を第III相無作為試験RINDBeRGで検討した。
ラムシルマブを含む化学療法中に病勢進行した20歳以上のAGC患者402例が以下の2群に割り付けられた。
主要評価項目はOSで、 HR 0.77 (検出力80%、 片側有意水準0.05) を想定して設計された。副次評価項目はPFS、 奏効率、 DCR、 安全性であった。
主要評価項目のOS中央値は、 併用群が9.4ヵ月、 単剤群が8.5ヵ月であり、 調整HRは0.91 (95%CI 0.74-1.12、 p=0.49) であった。
PFS中央値は併用群が3.8ヵ月で、 単剤群の2.8ヵ月と比べて有意な改善が示された (HR 0.72 [95%CI 0.59-0.89]、 p=0.002)。 また、 DCRも併用群で有意に改善した (64.4% vs 52.1%、 p=0.03)。
併用群の有害事象は管理可能であった。
著者らは 「ラムシルマブを含む治療中に病勢進行したAGC患者で、イリノテカンにラムシルマブを追加しても、 OSの有意な改善効果は認められなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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