【Pediatrics】ウイルス感染は新生児の壊死性腸炎リスク増と関連
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海外ジャーナルクラブ

12ヶ月前

【Pediatrics】ウイルス感染は新生児の壊死性腸炎リスク増と関連

【Pediatrics】ウイルス感染は新生児の壊死性腸炎リスク増と関連
Maniらは、 新生児のウイルス感染と壊死性腸炎 (NEC) の関連を系統的レビューとメタ解析で検討。 その結果、 ウイルス感染は新生児のNECリスク増加との関連を認めたことが示された。 本研究はPediatrics誌において発表された。 

📘原著論文

Viral Infections and Neonatal Necrotizing Enterocolitis: A Meta-analysis. Pediatrics. 2023 Jul 1;152(1):e2022060876.PMID: 37293714

👨‍⚕️監修医師のコメント

本文のlimitationの最初の2文が大変端的に表現していますので紹介します。 

Our review included observational studies with a high degree of heterogeneity. Similar to any other review of observational studies, the association cannot be translated to causation.

背景

NECは、 早産児が罹患する壊滅的な腸疾患である。 病因にウイルス感染が関与しているという研究がある。

研究デザイン

対象

新生児におけるウイルス感染とNECとの関連を検討した観察研究

データソース:Ovid-Medline、 Embase、 Web of Science、 Cochrane

データ抽出

方法論、 参加者の特徴、 およびアウトカム指標に関するデータを抽出

研究結果

メタ解析

メタ解析では、 ウイルス感染とNECとの有意な関連が示された。

OR:3.81、 95%CI 1.99-7.30(24研究)

この関連は、 外れ値 (OR 2.89、 95%CI 1.56-5.36、 22研究) および方法論が不十分な研究 (OR 3.33、 95%CI 1.73-6.43、 22研究) を除外した後も有意であった。

サブグループ解析

出生体重に基づくサブグループ解析

参加者の出生体重に基づくサブグループ解析では、 超低出生体重児のみを含む研究 (OR 3.62、 95%CI 1.63-8.03、 8研究) と非超低出生体重児のみを含む研究 (OR 5.28、 95%CI 1.69-16.54、 6研究) が有意な関連を示した。

特定のウイルスに基づくサブグループ解析

特定のウイルスに基づくサブグループ解析では、 ロタウイルス (OR 3.96、 95%CI 1.12-13.95、 10研究)、 サイトメガロウイルス (OR 3.50、 95%CI 1.60-7.65、 5研究)、 ノロウイルス (OR 11.95、 95%CI 2.05-69.84、 2研究)、 アストロウイルス (OR 6.32、 95%CI 2.49-16.02、 2研究) への感染がNECと有意に関連していた。

限界

対象研究の不均一性

結論

ウイルス感染は新生児のNECリスク増加と関連する。 NEC発生率に対するウイルス感染の予防または治療の効果を評価するためには、 方法論的に健全な前向き研究が必要である。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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