海外ジャーナルクラブ
5ヶ月前

Molassiotisらは、 リスク因子に基づくアルゴリズムによって化学療法誘発性悪心・嘔吐 (CINV) 高リスク患者を選定し、 それらの患者でNEPA+DEX3剤併用レジメンの予防効果を第IV相無作為化比較非盲検多施設多国籍試験MyRiskで検証した。 その結果、 NEPA群は標準治療群と比較して、 CR率が有意に高かった (OR 1.67)。 試験結果はAnn Oncol誌に発表された。
治療割付けが知られているオープンラベルデザインは、 特に悪心などの主観的な評価項目において評価バイアスを招く可能性があるためlimitationとなります。
中等度催吐性化学療法を受ける患者には一般的に、 標準治療として5-HT3受容体拮抗薬 (RA) およびデキサメタゾン (DEX) が処方される。 しかし、 化学療法誘発性悪心・嘔吐 (CINV) 高リスク患者においては、 ニューロキニン1受容体拮抗薬(NK1RA)を含むレジメンによる予防が効果的な可能性がある。 そこで本試験ではCINVリスク予測アルゴリズムを導入し、 強化予防の恩恵を受ける可能性の高い患者を選定・対象とした。
MyRisk試験では、 CINV高リスクスコアを示し、 3サイクルの中等度催吐性化学療法を受ける予定の患者を対象に、 NEPA (NK1RA [ネトピタント]+5-HT3RA[パロノセトロン]の配合剤) +DEX群と標準治療群に無作為に割り付けた。 CINVリスクスコアは、 7つのリスク因子によるアルゴリズムから算出した。
主要評価項目は、 3サイクル全体期間 (0~120時間) における完全奏効 (CR : 嘔吐および救済薬なし) である。
401例が無作為化された。 最も多い癌種は大腸癌と肺癌であり、 最も一般的な中等度催吐性化学療法はオキサリプラチンとカルボプラチンであった。
NEPA群は、 標準治療群と比較して有意に高いCR率を示した (OR 1.67、 95%CI 1.12-2.49、 p=0.012)。
また、 CR、 悪心なし、 嘔吐なし、 完全防御の各項目において、 NEPA群は、 標準治療群よりも有意に高い達成率を示した (それぞれ81.0%、 63.7%、 95.4%、 71.8% vs 71.8%、 54.9%、 86.7%、 62.4%)。
著者らは、 「中等度催吐性化学療法前に個々のリスク因子を考慮することで、 NEPAを含む3剤レジメンは、 標準治療と比較して優れたCINV予防効果を示した。 この結果は、 個別化リスク適応型制吐戦略の価値を強調し、 制吐管理の最適化における実臨床への影響を示唆するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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