【レジメンまとめ】Ⅳ期 非小細胞肺癌 NSCLCと分子標的薬 (適正使用ガイドとレジメン)
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化学療法レジメン

4ヶ月前

【レジメンまとめ】Ⅳ期 非小細胞肺癌 NSCLCと分子標的薬 (適正使用ガイドとレジメン)

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
「肺癌診療ガイドライン2024年版」 や最新の文献をもとに、 ドライバー遺伝子変異/転座陽性NSCLCの治療戦略について概説しました。 リンク先のレジメン各論では、 試験概要だけでなく開始基準、 減量基準や適正使用ガイドへのリンクなど、 より臨床で役立つ内容を掲載しています。 

ドライバー遺伝子変異/転座陽性

【レジメンまとめ】Ⅳ期 非小細胞肺癌 NSCLCと分子標的薬 (適正使用ガイドとレジメン)

EGFR遺伝子変異陽性

【レジメンまとめ】Ⅳ期 非小細胞肺癌 NSCLCと分子標的薬 (適正使用ガイドとレジメン)

- Osimertinib (タグリッソ®)

- Osimertinib+Chemo (タグリッソ® 他)

- Gefitinib+CBDCA/PEM (イレッサ®︎ 他)

- Erlotinib+RAM (タルセバ®︎+サイラムザ® )

- Gefitinib (イレッサ®︎)

- Erlotinib (タルセバ®︎)

- Afatinib (ジオトリフ®)

- Amivantamab+Chemo (ライブリバント®他)

- Amivantamab+Lazertinib (ライブリバント®+ラズクルーズ®)

新たに、 PS 0–1の患者に対する1次治療としてオシメルチニブ+化学療法併用療法が追加された。 また、 exon20挿入変異に対する1次治療として、 EGFR-MET二重特異性抗体アミバンタマブの併用療法が新たに加わったほか、 exon18–21挿入変異に対してはアファチニブ単剤療法およびオシメルチニブ単剤療法がそれぞれ推奨されるようになった。 さらに、 2025年3月27日には、 EGFR変異陽性NSCLC の1次治療として、 アミバンタマブ+ラゼルチニブ併用療法が新たに承認されており、 今後のガイドライン改訂が見込まれる。 

ALK融合遺伝子陽性

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- Alectinib (アレセンサ®)

- Brigatinib (アルンブリグ®)

- Lorlatinib (ローブレナ®︎)

- Ceritinib (ジカディア®)

ロルラチニブは2023年版では1次治療 (PS0-1)に対して、2Bであったが、 CROWN試験の更新された報告を踏まえ、 1Bに変更となった。

ROS1遺伝子陽性

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- Crizotinib (ザーコリ®︎)

- Entrectinib (ロズリートレク®︎)

- Repotrectinib (オータイロ®)

いずれも推奨とエビデンスの強さは横並びの1Cである。 なお、 RepotrectinibはTRIDENT-1試験に基づく2024年版からの記載である。

BRAF遺伝子陽性

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-Dabrafenib+Trametinib (タフィンラー®+メキニスト®)

前版からの大きな変更はない。

NTRK融合遺伝子陽性

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- Larotrectinib (ヴァイトラックビ®)

- Entrectinib (ロズリートレク®︎)

前版からの大きな変更はない。

MET遺伝子変異陽性

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- Tepotinib (テプミトコ®︎)

- Capmatinib (タブレクタ®︎)

- Gumarontinib (ハイイータン®)

いずれも推奨とエビデンスの強さは横並びの1C。 なお、 グマロンチニブはGLORY試験の結果と承認に基づく追加記載である。

RET融合遺伝子陽性

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- Selpercatinib (レットヴィモ®)

前版では1Cの推奨であったが、 LIBRETTO-431試験の結果をもって1Bとなった。

KRAS G12C遺伝子陽性

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- Sotorasib (ルマケラス®︎)

前版からの大きな変更はない。

HER2遺伝子変異陽性

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-T-DXd (エンハーツ®︎)

前版からの大きな変更はない。 

参考文献

日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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