海外ジャーナルクラブ
2年前
Salemらは、 呼吸筋障害のスクリーニングと人工呼吸管理により重症の免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) 関連心筋炎患者を特定し、 アバタセプトとルキソリチニブの投与で治療を行う戦略について検討。 その結果、 この治療戦略に基づいて治療を行った集団においては筋毒性に関連した死亡率が、 ガイドラインによる推奨治療を行った群よりも低かった。 本研究は、 Cancer Discov誌において発表された。
死亡率が60% vs. 3.4%であり、 単なる仮説の提唱を超えた研究成果です。 もともと症例数が少ないため、 より早期に標準治療として検討すべきと思います。
ICI関連の筋毒性は、 心臓 (心筋炎) と骨格筋 (筋炎) を含み、 これらはしばしば同時に発生し、 高い致死率を示す。
ICI関連心筋炎を発症した40症例
ガイドラインに推奨される治療を行った群では、 筋毒性に関連した死亡率が60%であり、 この結果は過去の文献対照と一致した。
30例は呼吸筋病変の系統的なスクリーニングと積極的な人工呼吸を行い、 ルキソリチニブとアバタセプトを用いた治療を実施。 アバタセプトの投与量は、 CD86受容体の飽和度を用いて調整された。
筋毒性に関連した死亡率は、 この30例では3.4% (1/30) となった (p<0.0001) 。
これらの臨床結果は仮説を生み出すものであり、 さらなる評価が必要である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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