【AJKD】血液透析患者、 非透析日の軽い活動300分/日で死亡リスク最小に
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海外ジャーナルクラブ

1ヶ月前

【AJKD】血液透析患者、 非透析日の軽い活動300分/日で死亡リスク最小に

【AJKD】血液透析患者、 非透析日の軽い活動300分/日で死亡リスク最小に
大阪大学腎臓内科分野の平岡氏らの研究グループは、 血液透析患者の身体活動量を地域在住成人と比較し、 さらに血液透析患者における身体活動と死亡との関連を検証した。 身体活動は加速度計で客観的に測定し、 軽度 (1.6~2.9 METs) /中度 (3.0~5.9 METs) /高度 (6.0 METs以上) に分類した。 その結果、 血液透析患者では地域在住成人と比べて、 軽度身体活動、 中~高度身体活動、 歩数が、 それぞれ42%、 77%、 73%低かった。 そして 「非透析日の軽度身体活動」 が生存と最も強く関連しており、 非透析日の約300分/日の軽度身体活動量で死亡リスクが最も低かった。 試験結果はAm J Kidney Dis誌に発表された。 

📘原著論文

Accelerometry-Derived Physical Activity Levels and Mortality in Hemodialysis Patients: A Prospective Cohort Study. Am J Kidney Dis. 2026 May;87(5):677-687.e1. Epub 2025 Dec 8. PMID: 41371386

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

観察研究デザインのため因果関係を直接証明することはできませんが、 日常診療の視点に基づいたアカデミアの基本となるような研究です。

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至適透析量の推算式

背景

血液透析患者は座位行動が多い

血液透析患者は座位での行動が多いことが知られているが、 身体活動を客観的に測定した大規模データは限られている。 本研究では、 血液透析患者と地域在住成人の身体活動量を比較するとともに、 身体活動量の年間変化を推定し、 血液透析患者における身体活動量と死亡率との関連を検証した。

研究デザイン

日本人血液透析患者と太宰府市地域成人の身体活動データを解析

2019年6月~2020年7月に身体活動測定のために登録された日本人血液透析患者1,030例を対象とし、 3年間追跡した。 地域在住成人のデータは太宰府市調査から取得した。

身体活動量の指標は、 登録後および1年後の、 3軸加速度計で測定した身体活動および歩数とした。 身体活動強度は3段階に分類した。

身体活動強度

  • 軽度 : 1.6~2.9 METs
  • 中度 : 3.0~5.9 METs
  • 高度 : 6.0 METs以上

評価項目は全死亡とし、 LASSO (least absolute shrinkage and selection operator) を用いたCox比例ハザードモデルにより解析した。

結果

血液透析患者の身体活動量は地域成人に比べて低い

血液透析患者の軽度身体活動、 中~高度身体活動、 歩数は、 地域在住成人と比べてそれぞれ42%、 77%、 73%低かった。

血液透析患者の身体活動量 (中央値)

  • 軽度身体活動 : 192分/日 (四分位範囲[IQR] 128-263)
  • 中度身体活動 : 70分/週 (IQR 26-169)
  • 高度身体活動 : 0分/週 (IQR 0-0)
  • 歩数 : 1,832歩/日 (IQR 680-3,822)

1年後に軽度身体活動は1日約10分減少

血液透析患者では、 1年後の身体活動量が減少した。

1年後の身体活動減少量

  • 軽度身体活動 : 12.4分/日減
  • 中度身体活動 : 10.7分/週減
  • 歩数 : 215歩/日減

死亡リスクが最も低くなる軽度身体活動は1日4時間程度

死亡リスクが最も低かった身体活動量は、 以下の通りであった。

死亡ハザードが最も低かった身体活動量

  • 軽度身体活動 : 216~262分/日
  • 中度身体活動 : 239~291分/週
  • 歩数 : 4,294~6,045歩/日

最も生存と関連するのは「非透析日の軽度身体活動」

生存と最も強く関連する指標は、 非透析日の軽度身体活動であった。

死亡リスクが最も低かった軽度身体活動量は、 透析日では約200分/日、 非透析日では約300分/日であった。

結論

「非透析日の軽度身体活動」 は短時間でも良好な生存と関連

著者らは、 「観察研究であるため因果関係を推論することはできないが、 血液透析患者において、 非透析日の軽度身体活動は短時間であっても良好な生存と関連していた」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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