海外ジャーナルクラブ
1年前
Leiらは、 切除可能なⅢAまたはⅢB期 (T3N2) 非小細胞肺癌 (NSCLC) の患者を対象に、 術前補助療法としての抗PD-1抗体camrelizumab+化学療法 (nab-パクリタキセル+白金製剤) の有効性と安全性を第Ⅱ相無作為化比較試験で検討。 その結果、 camrelizumab+化学療法は、 化学療法単独群と比較し、 病理学的完全奏効 (pCR) 率を有意に改善することが明らかになった。 本研究は、 JAMA Oncol誌において発表された。
観察期間が不十分なために、 大切な生存期間の改善が確認できていないのがlimitationです。 今後の長期間フォロー結果が期待されます。
切除可能なⅢAまたはⅢB期のNSCLC患者に対する術前補助療法としてのcamrelizumab+化学療法の効果はいまだ不明である。
18~70歳で、 切除可能なⅢAまたはⅢB期 (T3N2) NSCLCを有する中国人患者:88例
患者を以下の群に無作為に割り付け。
術前補助療法の4~6週後に手術を行った。
pCR率
病理学的著効率 (MPR)、 放射線学的客観的奏効率 (ORR)、 無発症生存期間 (EFS)、 安全性
pCR率
OR 4.95、 95%CI 1.35-22.37、 P=0.008
MPR率
ORR
EFSおよびDFS
EFSおよびDFSの中央値はいずれの群においても未到達であった。
グレード3以上の有害事象
白血球数減少
好中球数減少
治療関連死亡
治療関連の死亡は報告されなかった。
切除可能なⅢAまたはⅢB期 (T3N2) のNSCLC患者において、 化学療法に対するcamrelizumabの併用投与は、 管理可能な毒性作用でpCR率を有意に改善することが明らかになった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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