海外ジャーナルクラブ
2年前
Leらは、 前治療歴のある切除不能または転移性のマイクロサテライト不安定性高値 (MSI-H) /ミスマッチ修復欠損 (dMMR) の進行大腸癌 (CRC) 患者を対象に、 抗PD-1抗体ペムブロリズマブの有効性と安全性を検討した第Ⅱ相試験KEYNOTE-164の最終解析結果を報告。 その結果、 ペムブロリズマブは前治療歴のあるMSI-H/dMMR CRC患者において、 持続的な抗腫瘍活性、 全生存期間 (OS) の延長、 及び管理可能な安全性を示すことが確認された。 本研究はEur J Cancer誌において発表された。
ペムブロリズマブ用いた臨床研究であるKEYNOTE試験は本研究のように番号が振られており、 他領域からすると圧倒的な存在感です。 今回のような最終解析報告ですが、 現在のところ、 どの研究においても初回報告とは異なった雑誌での報告が多いと思います。 これは今回のような大きな研究に限らず、 単施設研究でも同様です。 今後、 ある研究の最終結果とか長期的な転帰を今のようにランダムに雑誌が担当するのか、 何かルールぎめが必要になるかもしれません。
ペムブロリズマブは、 第Ⅱ相試験であるKEYNOTE-164において、 前治療歴のある進行または転移性のMSI-H/dMMR CRCにおいて、 持続的臨床利益と管理可能な安全性を示した。
切除不能または転移性のMSI-H/dMMR CRC患者。
ペムブロリズマブ200mgを3週間ごとに静脈内投与し、 最大35サイクル実施。
盲検化された独立した中央審査によるRECIST ver.1.1に従って評価された客観的奏効率 (ORR)。
奏効期間 (DOR)、 無増悪生存期間 (PFS)、 OS、 安全性および忍容性。
両コホートいずれも到達しなかった。
新しい安全性シグナルは認められなかった。
最初に奏効した9例が治療外の病勢進行を経験し、 2コース目のペムブロリズマブを投与された。 66.7% (6例) の患者が追加の17サイクルのペムブロリズマブを完了し、 2例が部分奏効を達成した。
ペムブロリズマブは、 前治療歴のあるMSI-H/dMMR CRC患者において、 持続的な抗腫瘍活性、 OSの延長、 および管理可能な安全性を引き続き示すことができた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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