2024年11月14日、 「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」 の改訂が発表された。 本稿では、 定期接種・任意接種それぞれのスケジュールを図示する。 注意事項などの詳細は、 学会資料を参照されたい。
定期接種のスケジュール例
2024年4月から、 四種混合ワクチンとヒブワクチンを混合した五種混合ワクチンが導入された。 2024年2月以降に生まれた児は、 原則として五種混合ワクチンを接種する。
任意接種のスケジュール例
3種混合ワクチンは学童期以降の百日咳予防、 ポリオワクチンは学童期以降のポリオ予防を目的としている。
本改訂における変更点
ロタウイルス
「注意事項」 を更新
1価は計2回、 ②は生後24週までに完了。
5価は計3回、 ③は生後32週までに完了。
1価と5価の互換性は確認されていない。 同じワクチンでの完了を最優先させる。
定期接種では嘔吐時の再投与は認められていない。
母体が妊娠中に生物学的製剤による加療を受けた児への接種については 「免疫不全状態にある患者に対する予防接種ガイドライン2024」 を参照。
肺炎球菌
「日本小児科学会の考え方」 を追記。 「小児における肺炎球菌結合型ワクチンの定期接種に関する考え方」を参照
日本脳炎
「注意事項」 を更新
1回接種量
6ヵ月~3歳未満は0.25mL、 3歳以上は0.5mL
定期接種の対象
第1期 : 生後6ヵ月~90ヵ月 (7歳6ヵ月) 未満。 ①~②は6日以上、 ③は②から6ヵ月以上間隔をあける
第2期 : 9歳以上13歳未満
* : 1995年4月2日~2007年4月1日生まれの児は、 20歳未満まで定期接種の対象 (2005年5月からの積極的勧奨の差し控えのため)。 詳細は厚生労働省ホームページを参照。
ヒトパピローマウイルス (HPV)
「標準的接種年齢と接種期間」 を追記
標準的接種年齢
中学1年生女子
接種期間
9価ワクチン (シルガード®9) : 15歳未満に初回接種を行い、 2回の接種で完了する場合は、 標準的には①~②を6~12ヵ月あける。 6~12ヵ月あけられない場合は、 5ヵ月あければ接種が可能。
インフルエンザ
「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン」 を追加
チェック表の変更
新型コロナウイルス
記載の更新、 チェック表の追加
「国内で使用できるワクチン」 一覧の追加
詳細はこちら
日本小児科学会のホームページに移動します