【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴
著者

HOKUTO編集部

20日前

【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴

【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴
本項では非オピオイドの特徴について、 厚生労働省の「医療用麻薬適正使用ガイダンス」¹⁾や添付文書などを基に、 HOKUTO編集部協力薬剤師のコメントとともに概説する。
出典 : 厚生労働省 : 医療用麻薬適正使用ガイダンス (令和6年)
【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴

>>軽度~中等度の痛みに使用する医療用麻薬

>> 中等度~高度の痛みに使用する医療用麻薬

>> メサドン


非オピオイド鎮痛薬にはNSAIDsやアセトアミノフェンがある。 これらの用量には有効限界がある (一定量以上では鎮痛効果の増強が得られない) ことに注意する。

非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)

【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴

特徴

「弱い痛み」 と表現されたがんの痛みのほか、 中等度以上の痛みに対してオピオイド鎮痛薬との併用により鎮痛効果の増強の目的で使われる。

処方例

ロキソプロフェン

1回量 : 60mg

1日量 : 最大180mg (1日3回)

ジクロフェナクナトリウム経皮吸収製剤

1回量 : 1日1回、 2枚を貼付し1日ごとに貼り替え

ジクロフェナクナトリウムとして150mg

1日量 : 最大3枚

ジクロフェナクナトリウムとして225mg

注意点

継続投与時の併用薬

NSAIDsを継続投与する際は、 消化性潰瘍の予防のためプロスタグランジン製剤、 プロトンポンプ阻害薬、 H₂受容体拮抗薬のいずれかの併用が推奨されている。

副作用・投与禁忌

継続投与時は消化性潰瘍、 腎機能障害、 血小板凝集抑制などの副作用や投与禁忌に十分注意する。

ワルファリンの作用増強や、 メトトレキサート、 ペメトレキセドの副作用増強等の薬物相互作用に十分注意する。

鎮痛効果が得られない場合

NSAIDsを開始しても十分な鎮痛効果が得られない場合は、 速やかにオピオイド鎮痛薬への変更または併用を検討する。

アセトアミノフェン

【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴

特徴

「弱い痛み」 と表現されたがんの痛みのほか、 中等度以上の痛みに対してオピオイド鎮痛薬との併用により鎮痛効果の増強の目的で使われる。

消化性潰瘍や、 腎機能障害、 血小板減少などのリスクがある場合でも使用できるが、 抗炎症作用はない。

投与方法

1回量 : 500~1,000mg

1日量 : 最大4,000mg

注意点

副作用

重篤な肝障害が起こる可能性があることに留意する。

鎮痛効果が十分でない場合

オピオイド鎮痛薬への変更または併用を検討する。


👨‍⚕️ Triple Whammyに注意!
Triple Whammyとは、 利尿薬、 レニン-アンジオテンシン系 (RAS) 阻害薬、 NSAIDsの三剤併用処方のことであり、 腎機能を悪化させる三重攻撃として危険性が高い組み合わせです。 併存症の心疾患に対して利尿薬、 RAS阻害薬を服用している患者のがん性疼痛管理は、 NSAIDsではなく十分量のアセトアミノフェン投与が推奨されます。 

<出典>

1) 医療用麻薬適正使用ガイダンス (令和6年)

【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴

ポストのGif画像
【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴の全コンテンツはアプリからご利用いただけます。
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
HOKUTOのロゴ
HOKUTOのロゴ
今すぐ無料ダウンロード!
様々な分野の医師
様々な分野の医師
【医療用麻薬】よく分かる!非オピオイド鎮痛薬の特徴