HOKUTO編集部
12ヶ月前
2023年12月5日~9日にアメリカ・サンアントニオで開催された「サンアントニオ乳癌シンポジウム SABCS2023」の注目演題ハイライト記事を掲載いたします。
2023年12月に開催された 「サンアントニオ乳癌シンポジウム (SABCS) 2023」 の注目演題について、 がん研有明病院乳腺内科医長の尾崎由記範先生が厳選する、 4演題をご解説いただきました。 (詳細をみる)
1~2個のセンチネルリンパ節 (SLN) マクロ転移を有する原発性乳癌 (cT1~3cN0) 患者を対象に、 腋窩リンパ節郭清省略の郭清施行群に対する非劣性を評価した国際無作為化試験SENOMACの結果より、 腋窩リンパ節郭清 (cALND) を省略しても無再発生存期間 (RFS) に差のないことが示された。 スウェーデン・Karolinska InstitutetのJana de Boniface氏が発表した。 (詳細をみる)
StageⅡ~Ⅲのトリプルネガティブ乳癌 (TNBC) の術後患者に対し、 標準的な化学療法 (パクリタキセル+ddAC/EC) へのアテゾリズマブ上乗せ効果を、 化学療法単独を対照に検証した第III相ランダム化比較試験ALEXANDRA/IMpassion030の結果より、 無浸潤疾患生存期間 (iDFS) の有意な延長は認められなかった。 ベルギー・Institut BordetのMichail Ignatiadis氏が発表した。 (詳細をみる)
ホルモン受容体 (HR) 陽性HER2陰性の進行乳癌患者を対象に、 1次治療における非ステロイド性アロマターゼ阻害薬 (NSAI) へのCDK4/6阻害薬アベマシクリブの上乗せ投与の有効性および安全性を検証した第Ⅲ相二重盲検試験MONARCH3の最終解析の結果、 アベマシクリブとNSAIの併用は、 NSAI単剤と比較して全生存期間 (OS) 中央値を13.1ヵ月延長したものの、 統計学的に有意な延長は認められなかったことが示された。 米・Mayo ClinicのMatthew P Goetz氏らが発表した。 (詳細をみる)
前治療歴のあるHER2陽性局所進行/転移乳癌患者を対象に、 HER2チロシンキナーゼ阻害薬tucatinib+トラスツズマブ・エムタンシン (T-DM1) 併用療法の有効性および安全性を検証した第III相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験HER2CLIMB-02の結果、 tucatinib+T-DM1はT-DM1単独と比較して無増悪生存期間 (PFS) を有意に改善し、 脳転移患者におけるPFSも延長したことが示された。 米・Fred Hutchinson Cancer CenterのSara A. Hurvitz氏が発表した。 (詳細をみる)
65歳以上のHER2陽性進行乳癌患者を対象に、 1次治療におけるトラスツズマブ エムタンシン (T-DM1) の有効性および安全性をトラスツズマブ+ペルツズマブ+ドセタキセル併用療法 (HPD療法) と比較検証した第Ⅲ相試験JCOG1607 HERB TEAの結果から、 T-DM1は全生存期間 (OS) においてHPD療法に対する非劣性を示さず、 年齢に関係なくHPD療法がHER2陽性進行乳癌の1次治療として標準治療であることが示された。 一方、 安全性のプロファイルはT-DM1で優れていた。 国立国際医療研究センター病院乳腺・腫瘍内科の下村昭彦氏が発表した。 (詳細をみる)
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。