HOKUTO編集部
24日前
本記事では、 NCCNガイドラインの最新版(Version 2.2025)について、 Version 1.2025からの変更点にフォーカスし、 診療に活用しやすい情報を整理する。 なかでも注目されるのは、 救援治療における二重特異性抗体 (BsAb) 併用療法の拡充である。 なお、 Glofitamabを含むBsAb併用療法をはじめ、 日本では未承認の治療が含まれる点には留意が必要である。
❶ 抗CD20/CD3二重特異性抗体 エプコリタマブ+GemOxをCAR-T非適応 推奨レジメンに追加
❷ 抗CD20/CD3二重特異性抗体 Glofitamab +GemOxの晩期再発・移植非適応 推奨度が強化
- R-CHOP
- Pola-R-CHP [カテゴリー1] *smIPI>1点
- RCHOP [カテゴリー1]
- Pola-R-CHP [カテゴリー1] *IPI≧2点
考慮されるCNS予防対象
- CNS-IPIスコア 4~6点
- 腎臓または副腎病変あり
- 精巣原発DLBCL
- 下腿型皮膚DLBCL
- 乳房DLBCL (Stage IE)
推奨されるCNS予防法
髄腔内メトトレキサートおよび/またはシタラビンの4~8回投与 や 全身高用量メトトレキサート (3~3.5 g/m²) の投与
CAR-T細胞療法の対象例
- Axi-cel : イエスカルタ® [カテゴリー1]
- Liso-cel : ブレヤンジ® [カテゴリー1]
- DHAP ± リツキシマブ
- GDP ± リツキシマブ
- GemOx ± リツキシマブ
- ICE ± リツキシマブ
- Pola+BR
- ISRT (限局照射療法)
CAR-T細胞療法の非対象例*
- エプコリタマブ+GemOx
- Glofitamab+GemOx
- Pola+BR
- ポラツズマブ ベドチン+モスネツズマブ
- Tafasitamab**+レナリドミド
いずれも”Preferred regimens”を抜粋
移植予定あり
- DHAP ± リツキシマブ
- GDP ± リツキシマブ
- ICE ± リツキシマブ
移植予定なし
- Liso-cel : ブレヤンジ®
- エプコリタマブ+GemOx
- Glofitamab+GemOx [カテゴリー1]
- Pola+BR
- ポラツズマブ ベドチン+モスネツズマブ
- Tafasitamab+レナリドミド
これまで使用されていない2次治療レジメンも選択肢である。 以下、 Preferred regimensを抜粋
CAR-T細胞療法
- Axi-cel : イエスカルタ®
- Liso-cel : ブレヤンジ®
- Tisa-cel : キムリア®
二重特異性抗体 (BsAb)*
- エプコリタマブ:エプキンリ®
- Glofitamab
少なくとも2ライン以上の治療歴を有する場合に推奨され、 移植またはCAR-T細胞療法後に病勢が進行した症例も適応に含まれる。
1) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®), B-Cell Lymphomas, Version 2.2025 — February 10, 2025
📝 レジメン機能
Pola-R-CHP Pola+BR Epcoritamab
Tisa-cel Axi-cel Liso-celmaraleucel)
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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