【JAMA Netw Open】大腸内視鏡検査で50歳未満の進行腺腫の検出が増加
著者

海外ジャーナルクラブ

10ヶ月前

【JAMA Netw Open】大腸内視鏡検査で50歳未満の進行腺腫の検出が増加

【JAMA Netw Open】大腸内視鏡検査で50歳未満の進行腺腫の検出が増加
Penzらは、 オーストリアで大腸内視鏡検査を受けた成人を対象に、 大腸癌と前癌病変 (腺腫) の有病率をコホート研究で検討した。 その結果、 オーストリアでは1988年以降、 50歳以上の成人における大腸癌発生率が減少したが、 50歳未満の成人男性で発生率が増加し、 成人女性では減少した。 腺腫の有病率はすべての年齢群で増加したが、 進行腺腫の有病率は50歳未満で増加し、 50歳以上では減少していた。 本研究はJAMA Netw Open誌において発表された。

📘原著論文

Colorectal Cancer and Precursor Lesion Prevalence in Adults Younger Than 50 Years Without Symptoms. JAMA Netw Open. 2023 Dec 1;6(12):e2334757. PMID: 38055281

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

Megadata特有の喫煙歴、 肥満度、 糖尿病の有無などのアウトカムに関連する因子で不明な点が多く、 バイアスがかなり残ったままの結果報告になっています。

🔢関連コンテンツ

大腸癌のTNM分類 (UICC-8版)

大腸癌 (結腸および直腸) の臨床病期分類 (UICC-8版)

大腸癌のTNM分類 (規約版)

大腸癌の進行度分類 (取扱い規約第9版)

背景

大腸癌の罹患率は若年成人で増加している。 しかし、 50歳未満の無症状患者における前癌病変 (腺腫) に関するデータは不足している。

研究デザイン

対象

オーストリアで2012~18年に大腸内視鏡検査を受けた成人 : 29万6,170例 (50歳未満 : 1万1,103例を含む)

主要評価項目

腺腫およびその他の病変の有病率と大腸癌の発生率

研究結果

腺腫の有病率

50歳未満

12.4% (2008年) ⇒14.1% (2018年) へ増加

50歳以上

21.8% (2008年) ⇒28.2% (2018年) へ増加

進行腺腫の有病率

50歳未満

4.0% (2008年) ⇒5.2% (2018年) へ増加

50歳以上

7.3% (2008年) ⇒6.8% (2018年) へ減少

10万人当たりの大腸癌発生率

50歳未満

男性:9.1件 (1988年) ⇒10.2件 (2018年) へ増加

年平均変化率 : 0.5%

女性:9.7件 (1988年) ⇒7.7件 (2018年) へ減少

年平均変化率 : -0.2%、 非有意

50歳以上

男性:217件 (1988年) ⇒143件 (2018年) へ減少

年平均変化率 : -1.2%

女性:168件 (1988年) ⇒97件 (2018年) へ減少

年平均変化率 : -1.8%

結論

オーストリアでは1988年以降、 50歳以上の成人における大腸癌発生率が減少したが、 50歳未満の成人男性で発生率が増加し、 成人女性では減少した。 腺腫の有病率はすべての年齢群で増加したが、 進行腺腫の有病率は50歳未満で増加し、 50歳以上では減少した。

ポストのGif画像
【JAMA Netw Open】大腸内視鏡検査で50歳未満の進行腺腫の検出が増加の全コンテンツはアプリからご利用いただけます。
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
HOKUTOのロゴ
HOKUTOのロゴ
今すぐ無料ダウンロード!
様々な分野の医師
様々な分野の医師
【JAMA Netw Open】大腸内視鏡検査で50歳未満の進行腺腫の検出が増加