【Lancet】中国北京のSARS-CoV-2、 新たな変異種は確認されず
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2年前

【Lancet】中国北京のSARS-CoV-2、 新たな変異種は確認されず

【Lancet】中国北京のSARS-CoV-2、 新たな変異種は確認されず
Panらは、 中国・北京において採取されたサンプルによるSARS-CoV-2のゲノム解析を基に、 新規変異型出現の懸念について検討。 その結果、 解析されたゲノムはいずれも既存のPango系統123株に属しており、 現時点において新たな変異株や新規系統株は存在しないことが明らかとなった。 本研究は、 Lancet誌において発表された。

📘原著論文

Characterisation of SARS-CoV-2 variants in Beijing during 2022: an epidemiological and phylogenetic analysis.Lancet. 2023 Feb 8;S0140-6736(23)00129-0.PMID: 36773619

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

北京 (中国) で新規変異種が出現していないということは世界的な安心感をもたらし、 有用な情報と言えるのではないかと思います。


背景

中国の国家的戦略により、 2022年12月以前には北京でのSARS-CoV-2の持続的な地域感染はなかったが、 最近ではCOVID-19の患者数が急増しており、 SARS-CoV-2の新規変異型の出現が懸念される。  COVID-19の世界的流行に対応するためには、 最近のウイルスゲノム配列の解析と、 世界的に集積されたデータとの比較が重要である。

研究方法

中国・北京において現地感染例を対象に呼吸器サンプルを採取し、 解析用にサンプルを無作為に選択した。 これらを対象に完全塩基配列を用い、 系統解析および集団動態解析を実施した。

研究結果

解析対象

2022年11月14日~12月20日までに、 350名の現地患者と63名の流入患者を含む413名の検体の塩基配列を決定した。

ゲノム解析の結果

解析対象となったゲノムはすべて既存のPango系統123株に属し、 変異株や新規系統株は存在しないことが明らかとなった。

現在の北京の状況

北京では現在BA.5.2とBF.7が優勢であり、 2022年11月14日以降の約90%を占めていた (本研究で配列決定した現地事例350件のうち315件)。  また、 北京のBA.5.2およびBF.7は、 2022年11月14日以降、 有効母集団が増加していた。

結果の解釈

BF.7とBA.5.2の流行は、 2022年11月14日以降の北京でのアウトブレイクでも存在し、 新規変異株が出現したという証拠はなかった。 今回のデータは北京のみであるが、 同地は交流人口が多く、 感染力の高い循環株が存在することから、 中国全体の状況を抽出したものと考えることができる。

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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