HOKUTO通信
2年前
「手術室で年越し」 「病院の屋上で初日の出を見た」 ――。 こんな経験をした医師はいらっしゃいますか?今回は多忙な医師の年末年始事情を紹介します。
医師向け転職求人サイトなどを運営するエムステージが2022年12月、 会員医師を対象に年末年始事情をアンケート。 男女669人の医師から回答を得ました。
年末年始の勤務は 42%が 「ある」 と回答しました。 勤務の決め方で最多は、 「話し合いや希望を募る」 の39%。 「医局長や上司、 事務によって決められる」 (16.4%) が続く一方、「非常勤医師が勤務するため、 常勤医師は勤務しない」 (16.3%) が3番目に多い回答となりました。
くじ引き (8.5%)、年功序列 (6.4%) も一定数あるようです。 「独身の時は、 よく大晦日の当直に当たっていた。 くじ運が悪すぎて泣けた」 (30代/検診・ドック/非常勤) 、 「話し合いに不参加の上司から『いつでも可』と申し出があったため全員参加のあみだくじをした結果、 その上司が元旦勤務となってしまい、 激怒された」 (60代/消化器外科/一般病院勤務) などのエピソードもありました。
年末年始の勤務で多くの医師が経験するのが、お餅の誤嚥と急性アルコール中毒の患者対応です。 エムステージが2018年に実施した医師向けアンケートによると、 アルコール関連の対応で困ったことがあるという医師は全体の40%を占めました。
「10歳の急性アルコール中毒がきて『正月ぐらい飲ませて悪いか!』と逆ギレする親に閉口した」 (内科/男性) などの 困ったエピソードが増えるものですね。 急性アルコール中毒以外でも、 泥酔患者同士の喧嘩トラブルや、 診療をしようとする医師への抵抗などへの対応を余儀なくされたそうです。
「単なる酔っ払いがくる」 (消化器内科/産業医・男性) 、 「お祭りの時期と忘新年会の時期は救急外来の待合も救急車もアル中が多く、 付き添いまで酔っ払いであることが多く、 騒がしいし、 他の救急外来患者からすればかなり迷惑だと思う」 (外科・女性)
中には 「眼鏡を壊された」 (外科・男性)、 「暴れる患者を押さえるのに警察沙汰になりました」 という回答もありました。
年末年始の忙しいエピソードとしては、 「元日当番日に4件の急性冠症候群が搬送されてきた」 (循環器科・男性) 、「研修医の時、12月31日に除夜の鐘と同じ数の患者が来た」 (外科・男性) などが寄せられました。
詳細はエムステージの2022年12月19日付けプレスリリース、 2018年12月12日付けプレスリリースを参照してください。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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