海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前

Agarwalらは、 無症状または軽度の症状を有する転移性去勢抵抗性前立腺癌 (mCRPC) 患者に対する1次治療として、 PARP阻害薬タラゾパリブ+アンドロゲン受容体阻害薬 (ARPI) エンザルタミド併用療法の有効性および安全性を第Ⅲ相プラセボ対照二重盲検無作為化比較試験TALAPRO-2の全生存期間 (OS) 最終解析で評価した。 その結果、 同併用療法は、 mCRPC患者のOSを有意に延長し、 mCRPCに対する標準1次治療の選択肢となる可能性が支持された。 本研究はLancet誌において発表された。
TALAPRO-2試験は、 PARP阻害薬とARPIの併用が、 標準治療のARPI単独と比較して、 HRR遺伝子異常の有無にかかわらず全生存期間を有意かつ臨床的に意味のある形で延長した初の試験です。

【TALAPRO-2】mCRPCへのタラゾパリブ+ENZ、 mOSは1次治療で45.8ヵ月と最長に
タラゾパリブ+エンザルタミド併用療法の有効性および安全性を評価したTALAPRO-2試験の主要解析では、 相同組換え修復 (HRR) 遺伝子変異の有無を問わず、 mCRPC患者において、 プラセボ+エンザルタミドと比べて画像上の無増悪生存期間 (rPFS) の有意な改善が示された。 OSは同解析時点ではimmatureであった。
そこで本研究では、 同試験のHRR遺伝子変異の有無を問わないコホートにおける事前に規定されたOSの最終解析結果、 rPFSの最新の記述的解析結果、 および安全性が報告された。
北米、 欧州、 イスラエル、 南米、 南アフリカ、 アジア・太平洋地域の26ヵ国にある医療機関 (病院、 がんセンター、 医療センター) 200施設において、 無症状または軽度の症状を有するmCRPC患者805例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
層別化因子は、 HRR遺伝子変異の有無 (HRR欠損 vs HRR非欠損または不明) および去勢感受性前立腺癌に対する前治療歴 (あり vs なし) であった。 エンザルタミドは非盲検下で投与された。
主要評価項目は盲検下独立中央判定によるrPFS、 重要な副次評価項目はOSであった (OSの最終解析時点のα閾値は0.022 [両側])。
追跡期間中央値52.5ヵ月 (四分位範囲 48.6-56.0ヵ月) におけるOS中央値は、 タラゾパリブ群が45.8ヵ月 (95%CI 39.4-50.8ヵ月) であり、 対照群の37.0ヵ月 (95%CI 34.1-40.4ヵ月) と比べて有意に延長した (HR 0.80 [95%CI 0.66-0.96]、 p=0.016)。
HRR欠損患者169例のOSは、 対照群と比べてタラゾパリブ群で有意に延長した (HR 0.55 [95%CI 0.36-0.83]、 p=0.0035)。 一方、 HRR非欠損または不明の患者636例では、 両群間で有意差が認められなかった (HR 0.88 [95%CI 0.71-1.08]、 p=0.22)。
rPFSは、 タラゾパリブ群が対照群と比べて有意に延長し (HR 0.67 [95%CI 0.55-0.81]、 p<0.0001)、 中央値は、 33.1ヵ月 vs 19.5ヵ月であった。
安全性プロファイルはタラゾパリブの既報におけるプロファイルと一致していた。
タラゾパリブ群で頻度の高かったGrade3以上の有害事象は、 貧血 (タラゾパリブ群 195例 [49%]、 対照群 18例 [4%])、 好中球減少症 (77例 [19%]、 6例 [1%]) であった。
著者らは 「タラゾパリブ+エンザルタミド併用療法は、 mCRPC患者のOSを有意に延長し、 mCRPCに対する標準1次治療の選択肢となる可能性が支持された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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