海外ジャーナルクラブ
13日前

スタチン関連RCTの個別患者データを統合解析する国際共同研究グループであるCholesterol Treatment Trialists' (CTT) Collaborationは、 大規模二重盲検RCTの個別参加者データを用いて、 スタチンの添付文書に記載された副作用と薬剤との関連性をメタ解析で検証した。 その結果、 19試験 (12万3,940例) のプラセボ対照試験により関連性が示された副作用は、 肝機能検査異常、 尿検査異常、 浮腫のみであった。 肝機能検査異常は用量依存的であった。 試験結果はLancet誌に発表された。
特に肝機能異常については過小評価の可能性があるが、 重篤な肝イベントの増加は認められていないとの記載がlimitationにあります。
スタチンの添付文書に記載されている副作用は、 主に非無作為化・非盲検試験のデータに基づいておりバイアスの可能性が示唆される。 そこで、 より信頼性の高いエビデンスの構築のため、 大規模二重盲検無作為化比較試験 (RCT) の個別参加者データを用いたメタ解析を実施した。
5種類のスタチン (アトルバスタチン、 フルバスタチン、 プラバスタチン、 ロスバスタチン、 シンバスタチン) の電子添文に記載されているすべての副作用をリスト化した。
解析対象とした試験は、 参加者1,000例以上かつ投与期間2年以上で、 スタチンとプラセボまたは高用量と低用量の二重盲検比較であることとした。 有害事象の発生率比 (RR) と95%CIを算出し、 偽発見率 (FDR) 5%で統計的に有意であるとした。
19試験 (12万3,940例) でスタチンとプラセボを比較しており、 中央値で4.5年追跡された。
スタチンに起因するとされてきた66の副作用のうち、 FDRで有意となったものは以下の4つのみであった。
スタチン群 vs プラセボ群
RR 1.41 (95%CI 1.26–1.57)
RR 1.26 (95%CI 1.12–1.41)
肝機能検査異常の年間絶対過剰0.13%
RR 1.18 (95%CI 1.04–1.33)
RR 1.07 (95%CI 1.02–1.12)
高用量と低用量を比較した4試験の解析では、 肝トランスアミナーゼ異常およびその他の肝機能検査異常の用量依存的な増加が認められた。
著者らは、 「二重盲検RCTデータは、 多くの副作用とスタチンとの因果関係を支持しなかった。 この結果に従えば、 添付文書などの公的情報を改訂し、 患者と医師が正確な情報に基づいて判断できるようにすべきである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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