海外ジャーナルクラブ
2年前
van Oostwaardらは、 アンドロゲン除去療法 (ADT) を開始する前立腺癌患者を対象に、 骨折リスク、 骨粗鬆症、 椎体骨折、 サルコペニアの有病率を横断研究で評価。 その結果、 ADT開始時の前立腺癌患者において骨粗鬆症、 サルコペニア、 10年骨折リスクの有病率は低いが、 1/3に椎体骨折の高い有病率が認められることが明らかとなった。 本研究は、 J Bone Oncol誌において発表された。
椎体骨折の高い有病率は、 今後のさらなる椎体骨折のリスクなので注意が必要です。 ただ、 この患者群の非常に高い有病率をやはり同じような年代の非担癌患者と比較検討するがまず必要だと思います。
ADT開始時の前立腺癌患者の併存疾患、 投薬、 10年骨折リスク (FRAX®) を含む骨折リスク因子を評価した。
骨折リスクに関連する新たな代謝性骨疾患の診断:10.4%
サルコペニアの診断:1名のみ
骨粗鬆症、 サルコペニア、 10年骨折リスクの有病率は低いが、 ADT開始時の前立腺癌患者の1/3に椎体骨折の高い有病率が認められる。 BMDとFRAX®を用いた骨折リスク算出に加え、 ADT開始時に前立腺癌患者において系統的な椎体骨折評価を検討し、 信頼性の高いベースラインの椎体骨折分類を行い、 ADT中の椎体骨折発生を予防すべきである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。