海外ジャーナルクラブ
2年前
Watanabeらは、 RAS遺伝子野生型で化学療法未治療の切除不能進行再発大腸癌患者を対象に、 一次治療におけるmFOLFOX6+パニツムマブ併用またはベバシズマブ併用の有効性を非盲検第Ⅲ相ランダム化比較試験PARADIGMで検討。 その結果、 mFOLFOX6+パニツムマブ併用療法は、 ベバシズマブ併用療法と比較し、 原発巣占居部位が左側の患者および全体集団のいずれにおいても全生存期間 (OS) を有意に改善することが明らかとなった。 本研究はJAMA誌において発表された。
本研究の特徴は、 2019年5月、 登録完了後に最初の中間解析 (2019年11月) のためのデータ解析前に、 試験プロトコルが改訂されています。 結果的に全体群でも有意差があるので全く問題なくJAMAのメインに採用されています。 モノクローナル抗体のガチンコ対決となりましたので、 各方面での反響が大きいと思います。
RAS野生型転移性大腸癌患者に対して、 抗EGFRまたは抗VEGFモノクローナル抗体を一次化学療法に追加することは日常的に行われているが、 最適な標的療法は定義されていない。
RAS遺伝子野生型で化学療法未治療の切除不能進行再発大腸癌患者:823例
OS
無増悪生存期間 (PFS)、 奏効率 (RR)、 奏効期間 (DOR)、 治癒切除割合 (R0と定義)、 安全性
原発巣占居部位が左側の患者
全体集団
原発巣占居部位が左側の患者
全体集団
原発巣占居部位が左側の患者
全体集団
原発巣占居部位が左側の患者
全体集団
原発巣占居部位が左側の患者
全体集団
ざ瘡様発疹
末梢感覚神経障害
口内炎
RAS野生型転移性大腸癌患者において、 mFOLFOX6+パニツムマブの併用は、 ベバシズマブとの併用と比較し、 原発巣占居部位が左側の患者および全体集団のいずれにおいてもOSを有意に改善した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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