海外ジャーナルクラブ
4日前

Holckらは、 左主幹部病変を有する冠動脈疾患患者を対象に経皮的冠動脈インターベンション (PCI) と冠動脈バイパス術 (CABG) の長期転帰を比較した無作為化比較試験 (NOBLE) の10年解析について最終報告した。 その結果、 10年全死亡率はPCI群で23%、 CABG群で25%であり、 両群間に有意差は認められなかった。 冠動脈病変の複雑性を示すSYNTAXスコア別でも差はなかった。 試験結果はLancet誌に発表された。
本研究は、 オープンラベルデザインや評価項目・解析計画の制約、 治療環境の変化、 外的妥当性の限界などにより、 結果の解釈と一般化に制約があります。
左主幹部冠動脈疾患を有する患者には、 経皮的冠動脈インターベンション (PCI) よりも冠動脈バイパス術 (CABG) が推奨されているが、 新世代薬剤溶出ステントを用いたPCIとCABGを比較した長期転帰データは少ない。
本研究は、 欧州にて実施された前向き・非盲検・非劣性・無作為化比較試験 (NOBLE) である。
対象は、 慢性・急性冠症候群で余命1年超かつ左主幹部に有意狭窄 (狭窄50%以上または冠血流予備量比0.80以下) を有する患者とし、 24時間以内のST上昇型心筋梗塞例やPCI/CABG高リスク例は除外した。 患者は、 PCI群またはCABG群に1 : 1で割り付けられた。
主要評価項目はITT集団における10年全死亡率の差であり、 事前規定されたサブグループでも評価した。
1,201例が無作為化され (PCI群 : 598例、 CABG群 : 603例)、 ITT集団には各群592例が含まれた。
10年全死亡率に有意差は認められず、 SYNTAXスコア別でも差は認められなかった。
10年全死亡率
HR 0.93 (95%CI 0.74-1.18、 p=0.56)
著者らは、 「本研究結果は、 両治療に適応する患者ではPCIとCABGは同等に安全であることを示唆しており、 この結果はハートチームが患者を中心とした個別治療戦略を立てるうえで役立つと考えられる」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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