Heらは､ 左室駆出率 (LVEF) の初期評価におけるAIの精度を盲検無作為化非劣性臨床試験で検討｡ その結果､ AIによるLVEFの評価は､ 超音波検査士による評価と比較して非劣性であり､ 心臓専門医もAIと超音波検査士の評価の区別がつかなかった｡ 本研究はNature誌において発表された｡ 

📘原著論文

Blinded, randomized trial of sonographer versus AI cardiac function assessment.Nature. 2023 Apr 5. doi: 10.1038/s41586-023-05947-3.PMID: 37020027

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究はAIが医学におけるどの部分に取って代わることができるかを暗示しています｡ 最終的な診断 (本研究では心臓専門医)､ 承認は今後も絶対的に必要で､ その途中過程はAIの方が大量に､ より効率的に行うことができるのは明らかです｡ 中間領域はAIに置き換わることになるでしょう｡

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左室駆出分画 (EF)

左心室収縮能の評価

背景

AIは心エコー検査用に開発されているが､ 盲検化と無作為化を伴うテストはまだ行われていない｡

研究デザイン

解析方法

3,495件の心エコー検査の画像データを用いて､ AIと超音波検査士のそれぞれがLVEFを評価｡

主要評価項目

AIまたは超音波検査士による初回評価と心臓専門医による最終評価との間のLVEFの変化

研究結果

主要評価項目

• AI群：16.8%
• 超音波検査士群：27.2%

差 -10.4%､ 95%CI -13.2--7.7%､

非劣性のP<0.001､ 優越性のP<0.001

最終的な心臓専門医の評価と独立した前回の心臓専門医の評価との平均絶対差

• AI群：6.29%
• 超音波検査士群：7.23%

差 -0.96%､ 95％CI -1.34--0.54％､

優位性のP<0.001

AIと超音波検査士の評価の区別

AIによるワークフローは､ 超音波検査士と心臓専門医の両方の時間を節約し､ 心臓専門医はAIによる初期評価と超音波検査士による評価を区別することができなかった｡

結論

AIによる心機能評価は超音波検査士に比べて劣らない｡ AIは超音波検査士と心臓専門医の両方の時間を節約し､ 心臓専門医はAIによる初期評価と超音波検査士による評価を区別できなかった｡ これはAIが心エコー検査における有望な技術であることを示唆している｡