【太田西ノ内病院】高度急性期病院で実現する 「研修医ファースト」 の環境とは
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6ヶ月前

【太田西ノ内病院】高度急性期病院で実現する 「研修医ファースト」 の環境とは

【太田西ノ内病院】高度急性期病院で実現する 「研修医ファースト」 の環境とは
太田西ノ内病院 (福島県郡山市) は、 初期臨床研修責任者だった髙橋皇基先生が2023年4月に病院長となり、 研修医ファーストの体制構築が加速したそうです。 研修体制の特徴などについて院長の髙橋先生に、 実際に研修を受けた印象について鈴木法彦先生にそれぞれ聞きました。 

研修の特徴

地域最大規模の救急病院

――太田西ノ内病院で研修するメリットは

髙橋院長

「地域最大規模の救急体制をいかした研修で、 研修医でも臆せず的確な診断と処置を行える技術を身に付けられます。 当院は診療科数も在籍医師数も多いです」

「医師としての基礎を作る最初の2年間を特に重視しており、 上級医や指導医から直接指導を受ける徒弟制度により実践方式で実力を磨くことができます」

【太田西ノ内病院】高度急性期病院で実現する 「研修医ファースト」 の環境とは
研修医向けレクチャーの様子

――太田西ノ内病院を志望する研修医の傾向は

髙橋院長

「十人十色です。 『学べることはなんでも学びたい!』と前のめりな研修医には熱血系の指導医を、 『学びながら将来進む診療科を決めたい』と考えている研修医には教え上手な指導医をつけています。 救急医療が強い病院だと『ガンガン学びたい人向きなのかな』と心配な医学生もいると思いますが、 決してそのようなことはありません」

――研修医を指導する際に意識しているポイントは

髙橋院長

「目指す将来像と働き方は個人差があります。 どの研修医にも有益な学びを提供すること、 真面目に働いていれば医師に求められる一般的な診療はできるようになることを念頭に置いています」

「研修プログラムの一環として、 BLS講習、 ACLS講習、 小児救急処置などの講習を受講してもらいます (受講料は病院負担)。 院内外の医療従事者からより多くのことを学べると考えています」

【太田西ノ内病院】高度急性期病院で実現する 「研修医ファースト」 の環境とは
髙橋院長

働き方改革は 「休み方改革」 と言われる

――医師の働き方改革への対策は

髙橋院長

「当院の研修医はA水準 (年間時間外労働の上限は960時間) です。 当直明けは休暇の取得を義務付けたり、 定時を過ぎたら帰宅するよう促したりして、 残業時間を減らすよう努めています」

「働き方改革は休み方改革と言われています。 『医師は休まないもの』『研修医たるもの患者さんを目の前に休んでいる暇はない』という考えもありますが、 今は医療従事者がより健康的に働けるよう心身の健康管理対策が求められています」

研修医の視点

経験値のシャワーを浴びて着実に成長

――研修先を選ぶ際のポイントは。

鈴木先生

「心臓血管外科を目指し、 ▽福島県内で循環器内科との協働のもと超急性期の循環器診療が展開されている▽外科系診療が活発で幅広い知識と技能を修得できる▽地域の急性期医療を担い、 症例をもとに実戦的な経験を得られる総合病院である――の3点を意識して選びました」

「研修先を選んだ決め手は、 出身大学の恩師と髙橋院長が知り合いというご縁があったことや、 病院見学時にERで当時の研修医の先生がリーダーシップをとり、 他職種スタッフ・各科の上級医とのチーム診療を展開する姿が印象的だったことです」

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心臓血管外科研修の様子

同じ大学卒の医師不在で不安も…心臓血管外科への道を切り拓く

――入職後の印象は

鈴木先生 「東北医科薬科大の一期生であり、 福島県立医科大出身者が多い病院で働くことに不安を感じていたのは確かです。 ただ、 実際は研修中にそうした不安を感じる機会はありませんでした」

「むしろ、 様々な出身大学や経歴の先生から話を聴き、 多様性のある指導を受けられました.医師1~2年目として、 質よりも量、 あらゆることを吸収することが必要な時期に各診療科で貴重な実経験を積み、 考えるよりも先に行動できるようになりました。 さながら経験値のシャワーを浴びた感覚です」

――研修に対する率直な感想を

鈴木先生

「心臓血管外科を志望する気持ちは今も変わりません。 しかし、 実際の医療では一つの診療科・分野で完結することはほとんどないことを知り、 担当患者さんの願いや家族・他職種スタッフの望みに応えるために『もっと広く・深く学びたい!』という意欲を引き出していただいた2年間でした」

「特に印象深かったのは形成外科です。 縫合・結紮など外科の基本手技を学びたくて選択しましたが、 他の診療科よりもテーラーメイドな考え方が求められることを知りました。 患者さんの要望やそのときの状況など多くの側面を考慮しながらベストな治療を考えていく点に、 医療の面白さを見出せました」

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鈴木先生と高橋院長

――医学生にメッセージを

髙橋院長

「外科、 内科、 麻酔科、 救急、 整形外科領域を中心に学べます。 地域の救急医療の要所でもあり、 毎日さまざまな患者さんがやってきます。 実践形式で知見を深め、 進みたい道を模索してください。 初期臨修は長いようであっという間です。 自分はどんな医師になりたいのか、 よく考えて研修病院を選んでください」

鈴木先生

「医学生のゴールは国試合格とマッチングではありません。 医師3年目、 10年目などの節目ごとに目標に対して、 地道で堅実な努力が求められます。 その目標に対して最初の2年間で何をしたいのか?という視点で研修先を探してみてください」

「その点、 当院は診療科がそろっており、 急性期医療のスペシャリストも多く、 幅広い領域での経験を積むことができる魅力があります。 研修の質・量ともにどこにも負けないと考えています」

先生方のプロフィール

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こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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