海外ジャーナルクラブ
10ヶ月前
Wainbergらは、 HER2陰性かつFGFR2b陽性で局所進行性または転移性の胃・食道胃接合部 (GEJ) 腺癌患者の患者を対象に、 1次治療としてのmFOLFOX6療法にFGFR2b選択的ヒト化モノクローナル抗体bemarituzumabを上乗せする有効性および安全性を検討した第Ⅱ相無作為化比較試験FIGHTの最終結果を報告した。 その結果、 mFOLFOX6+bemarituzumabの併用療法が、 無増悪生存期間 (PFS) および全生存期間 (OS) を延長させる可能性があることが示唆された。 本研究は、 Gastric Cancer誌において発表された。
サンプルサイズの計算はもちろんなされているのですが、 比較的n数が少ないことはlimitationです。 主要アウトカムであるPFSもHRの95%CIが0.49-1.08と微妙な結果になっています。
HER-2陰性かつFGFR2b陽性の胃・食道胃接合部腺癌患者
患者は以下の群に1 : 1の割合で無作為に割り付けられた。
PFS
OS、 客観的奏効率、 安全性
PFS中央値
HR 0.72 (同0.49-1.08)
OS中央値
HR 0.77 (同0.52-1.14)
腫瘍細胞におけるFGFR2b陽性割合が10%以上の患者における有効性
PFS : HR 0.43 (95%CI 0.26-0.73)
OS : HR 0.52 (同0.31-0.85)
安全性に関する新たな問題は報告されなかった。
FGFR2b陽性の胃・食道胃接合部腺癌患者において、 mFOLFOX6+ bemarituzumabの併用療法はmFOLFOX6単独療法と比較して、 PFSおよびOSの中央値を数値的に延長させた。 有効性は、 腫瘍細胞におけるFGFR2b陽性割合が10%以上である場合に顕著であった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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