海外ジャーナルクラブ
2年前
Rodriguez-Oteroらは、 2~4回の治療歴のある再発・難治性多発性骨髄腫 (MM) の患者を対象に、 CAR-T細胞療法であるidecabtagene vicleucel (ide-cel) の有効性と安全性を国際共同非盲検第Ⅲ相試験で検討。 その結果、 ide-celの投与は、 標準レジメンと比較し、 無増悪生存期間 (PFS) が有意に延長され、 奏効率が改善された。 本研究は、 NEJM誌において発表された。
ide-cel群が標準レジメン群に対して有意にPFSを得ていますが、 ide-cel群も階段状に約3年間の期間でゼロに向かっているところに疾患自体の厳しさがあります。
3クラス抵抗性の再発・難治性MM患者の生存率は低い。 B細胞成熟抗原指向性CAR-T細胞療法であるide-celは、 重度前治療の再発・難治性MM患者で深く持続する治療反応をもたらした。
免疫調節剤、 プロテアソーム阻害薬、 ダラツムマブを含む2~4種類のレジメンを受けたことがあり、 再発・難治性MMの成人患者
患者を以下の群に2:1の割合で無作為で割り付け。
無増悪生存期間 (PFS)
全奏功 (部分奏功以上)
全生存期間 (OS)
追跡期間中央値18.6カ月のPFS中央値
サイトカイン放出症候群はide-cel群225名の88%に確認され、 グレード3以上の有害事象は5%に発生した。
神経毒性は15%に確認され、 グレード3以上の有害事象は3%に発生した。
ide-celの投与は、 2~4種類のレジメンを受けた3クラス抵抗性の再発・難治性MM患者において、 標準レジメンと比較してPFSが有意に延長され、 奏効率が改善された。 ide-celの毒性は、 これまでの報告と一致していた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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