海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
Wechslerらは、 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 (EGPA) 患者を対象に、 抗IL-5受容体α抗体ベンラリズマブと抗IL-5抗体メポリズマブの寛解導入療法の効果の差について、 第III相多施設共同二重盲検無作為化実薬対照非劣性試験で検討した。 その結果、 ベンラリズマブはメポリズマブに対して非劣性であることが示された。 本研究はNEJM誌において発表された。
非劣性が証明された後には優越性も確認する解析方法に事前に設定した最近多いやや欲張りな研究デザインです。 研究的には非劣性が証明されたで結論となる訳なのですが日常臨床では、 両薬剤で効果を認めない群がまだ存在することは大切なポイントです。
EGPAは、 好酸球性炎症を特徴とする血管炎の一種である。 好酸球に発現するIL-5α受容体に対する抗体であるベンラリズマブは、 EGPAの治療選択肢となる可能性がある。
標準治療を受けている再発性または難治性EGPAの成人患者 : 140例
投与開始後36週および48週時点での寛解率
寛解期間、 初回再発までの期間、 経口グルココルチコイドの中止割合、 好酸球数、 安全性など
ベンラリズマブのメポリズマブに対する非劣性が示されたが、 優越性は示されなかった。
差 3%ポイント (95%CI -13-18%ポイント)
優越性のp=0.73
2群で同程度であった。
2群で同程度であった。
ベースライン時
投与開始後52週時点
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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