海外ジャーナルクラブ
20時間前

新潟大学脳研究所遺伝子機能解析学分野の春日氏らの研究グループは、 日本の若年性アルツハイマー病 (EOAD) 患者について、 症状発現から診断までの期間を晩発性アルツハイマー病 (LOAD) 患者と比較する後ろ向き観察研究を実施した。 その結果、 症状発現から診断までの期間の平均は、 EOADで138.3週、 LOADで99.6週であり、 EOADで長かった。 症状発現から初回受診までの期間もEOADで長かった (89.0週 vs 57.6週)。 一方、 初回受診から診断までの期間には差が認められなかった。 研究結果はBMC Neurol誌に発表された。
後ろ向き研究による情報欠損、 臨床診断に基づく患者選択による選択バイアス、 および小規模なサンプルサイズが主な限界です。
若年性アルツハイマー病 (EOAD) の診断は晩発性アルツハイマー病 (LOAD) と比べて特有の難しさを伴うが、 日本での診断までの経過は明らかにされていない。
本研究では、 日本におけるEOADの症状発現から診断までの期間をLOADと比較し、 診断までの期間に影響する因子を検討する。
日本全国の参加施設において、 2011年4月~2023年3月に「probable AD dementia」「ADによる軽度認知障害 (MCI due to AD)」またはこれらと同等の診断を受けた18~79歳の患者を対象とした後ろ向き観察研究である。
患者は発症年齢によりEOAD (79例、 65歳未満発症) とLOAD (59例、 65歳以上発症) に分類され、 適格なEOAD患者と時期をマッチさせたLOAD患者が組み入れられた。
症状発現から診断までの期間は、 EOADで長かった。
症状発現~診断までの期間 平均 (標準偏差)
p=0.011
症状発現から初回受診までの期間は、 EOADで長く、 初回受診から診断までの期間には差は認められなかった。
症状発現~初回受診までの期間 平均 (標準偏差)
p=0.024
著者らは、 「日本では、 若年性アルツハイマー病患者は、 晩発性アルツハイマー病患者よりも診断までの期間が長かった。 症状、 地域差、 医療へのアクセスが診断までの期間に影響した可能性がある。 したがって、 非高齢者においても疾患および早期受診の必要性について啓発が重要である」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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