海外ジャーナルクラブ
2日前

Berlthらは、 切除可能な食道・食道胃接合部腺癌患者を対象に、 ロボット支援下低侵襲食道切除術 (RAMIE) と従来の低侵襲食道切除術 (MIE) を、 第Ⅲ相無作為化比較試験で比較した。 その結果、 郭清リンパ節数中央値はRAMIE群で36個、 MIE群で32個とRAMIE群で有意に増加し (p=0.005)、 より広範なリンパ節郭清をもたらした。 術後合併症率は両群で概ね同様で、 90日死亡率は1.0% vs 3.0% (p=0.62) と有意差は認められず、 1年生存にも差は示されなかった。 試験結果はJAMA Surg誌に発表された。
当時、 ドイツでは食道癌・噴門部癌ともにFLOT療法が使用されていた一方、 オランダでは噴門部癌のみに使用されており、 国・時期による治療の不均一性がありました。
腺癌への根治的な胸腹部食道切除術では、 最適な手術アプローチがいまだ定まっていない。 良好な腫瘍学的転帰にはリンパ節郭清が重要であり、 ロボット支援下低侵襲食道切除術 (RAMIE) は従来の低侵襲食道切除術 (MIE) よりも広範な郭清を可能にする可能性がある。
本試験では、 食道・食道胃接合部腺癌の手術患者において、 RAMIEがMIEよりも多くのリンパ節を郭清できるかを検証した。
本試験は、 ドイツ・オランダ・スイスで実施された第Ⅲ相無作為化比較試験である。 対象はcT1-4a/cN0-3/cM0の切除可能な食道または食道胃接合部腺癌患者で、 手術単独と集学的治療のいずれも適格とした。 患者は以下の2群に1:1で無作為化された*。
主要評価項目は郭清リンパ節数**、 副次評価項目には管腔側R0切除率、 術後合併症率、 90日死亡率、 1年生存が含まれた。
解析対象202例の平均年齢は64.8歳で、 男性が89.6%を占めた。
郭清リンパ節数の中央値は、 RAMIE群で有意に多かった。
郭清リンパ節数 中央値
p=0.005
管腔側R0切除率はRAMIE群99.0%、 MIE群97.0%であった。
術後合併症率は両群で概ね同様であった。 90日死亡率は1.0% vs 3.0% (p=0.62) と差は認められず、 1年生存にも差は示されなかった。
著者らは、 「RAMIEはMIEよりも広範なリンパ節郭清をもたらし、 安全性も概ね同様であったことから、 食道・食道胃接合部腺癌への標準的アプローチとして支持される」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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