海外ジャーナルクラブ
2日前

Kangらは、 経皮的冠動脈インターベンション (PCI) 後の慢性維持期にある患者を対象に、 アスピリン単剤療法とクロピドグレル単剤療法の予後を比較した無作為化比較試験HOST-EXAMの長期追跡 (10年) 結果を報告した。 その結果、 クロピドグレル単剤療法はアスピリン単剤療法と比較して主要複合イベントを有意に低減することが明らかとなった。 本研究はLancet誌において発表された。
本研究は無作為化試験の長期追跡ですが、 2年以降の抗血小板療法は医師の裁量に委ねられており、 実際には追跡中にアスピリン群18.7%、 クロピドグレル群12.9%で治療変更が認められています。
PCI後の抗血小板療法は、 通常抗血小板薬2剤併用療法 (DAPT) 終了後に単剤療法へ移行するが、 長期維持療法としてアスピリンが標準とされてきた。 一方、 クロピドグレル単剤療法の有効性・安全性に関する長期データは限られており、 特に10年規模の長期成績は明らかでなかった。
対象は、 PCI後6~18ヵ月間のDAPTをイベントなく完遂した患者だった。 対象患者をクロピドグレル群 (クロピドグレル75mgを1日1回投与) とアスピリン群 (アスピリン100mgを1日1回投与) の2群に割り付けた。 主要評価項目は、 全死亡、 非致死性心筋梗塞、 脳卒中、 急性冠症候群による再入院、 およびBleeding Academic Research Consortium (BARC) タイプ3以上の出血の複合エンドポイントだった。
5,530例が登録され、 5,438例が無作為化 (クロピドグレル群2710例、 アスピリン群2,728例) された。 追跡期間中央値は10.5年 (IQR 9.4–11.4) であり、 追跡完了率は92.8%だった。
主要複合エンドポイントは、 クロピドグレル群で有意に低率だった (25.4% vs 28.5%、 HR 0.86 [95%CI 0.77-0.96]、 p=0.0050)。
血栓イベントもクロピドグレル群で有意に低かった (17.3% vs 20.0%、 p=0.0024)。 出血イベントもクロピドグレル群で有意に低率であった (9.1% vs 10.8%、 p=0.020)。 一方、 全死亡は両群間で差を認めなかった。
著者らは、 「本研究の結果はPCI後の慢性維持期における長期抗血小板単剤療法として、 クロピドグレルがアスピリンに代わる選択肢となり得ることを支持するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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