海外ジャーナルクラブ
8日前

Thakkerらは、 後腹膜リンパ節郭清術 (RPLND) を受けた精巣胚細胞腫瘍 (GCT) 患者を対象に、 後腹膜組織型の予測における血中循環腫瘍DNA (ctDNA) の診断精度を後ろ向き解析で評価した。 その結果、 ctDNA陽性患者では活動性GCTおよび/または奇形腫を有する可能性が高い一方で、 奇形腫のみの検出精度は限定的であった。 本研究はEur Urol誌において発表された。
小規模かつ探索的研究で解析能力に限界があり、 特に奇形腫検出能や再発評価に課題がある点が limitation です。
精巣GCTの生存率は90%を超えており、 近年の研究では治療関連合併症の軽減に焦点を当てている。 化学療法は有効である一方、 長期的な影響は甚大である。 また、 過剰治療を避けるために一次後腹膜リンパ節郭清術 (P-RPLND) や、 残存リンパ節径に基づく化学療法後後腹膜リンパ節郭清術 (PC-RPLND) が実施される一方で、 RPLND後の病理で相当数の患者の後腹膜に壊死が認められており、 結果として過剰治療を受けている。
そこで本研究では、 ctDNAがRPLNDの恩恵を受ける患者を選別するためのバイオマーカーとなる可能性に着目した。
本後ろ向き解析では、 P-RPLNDまたはPC-RPLNDを受けた精巣GCT患者92例を対象に、 後腹膜病変におけるGCTのみ、 奇形腫のみ、 およびGCT/奇形腫の検出に対するctDNAの診断性能を評価した。 ctDNAは全例で術前および術後3、 6、 12ヵ月時点に測定された。
全コホートにおいて、 ctDNAによる活動性GCT/奇形腫の検出に対する感度は60%、 特異度は87%、 陽性予測値 (PPV) は96%、 陰性予測値 (NPV) は30%であった。
GCTのみの検出では感度が85%、 特異度が75%、 PPVが73%、 NPVが86%であった一方、 奇形腫のみの検出では感度が31%、 特異度が34%、 PPVが23%、 NPVが43%にとどまった。
著者らは 「本研究の結果、 PPVが96%であることから示唆されるように、 ctDNA陽性患者では活動性GCTおよび/または奇形腫を有する可能性が高いことが示された。 今後の研究では、 奇形腫の検出精度を向上させるために全ゲノムctDNAアッセイを用い、 ctDNAをサーベイランスプロトコルに組み込む可能性がある」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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