HOKUTO編集部
3ヶ月前
監修 : 赤松弘朗先生
肺癌で使用する上記5レジメンについて、 医師381人にアンケート調査を行ったところ、 いずれのレジメンにおいても、 半数以上は 「いつも使用」 「患者背景を考慮して使用」 の回答であった。 特にDTX+Ramにおいては、 3/4以上が 「いつも使用」 「患者背景を考慮して使用」 の回答であった。
診療科別の回答の違いに焦点を当てると、 DTX+Ramは、 呼吸器内科の半数以上が 「いつも使用」 と回答した。 「使用しない」 の回答割合は、 腫瘍内科で他診療科と比べ小さい傾向が見られた。
各レジメンの発熱性好中球減少症 (FN) 頻度は以下の通りであった。
「G-CSF 適正使用ガイドライン第2版⁹⁾」 において、 G-CSFの使用について、 DTX+Ramレジメンで 「行うことを弱く推奨」、 AMR、 CE+アテゾリズマブ or デュルバルマブレジメンで 「行わないことを弱く推奨」 とされている。
「FN診療ガイドライン改訂第3版¹⁰⁾」 において、 G-CSF一次予防投与について、 「FNの発症頻度が20%以上のがん薬物療法を行う患者」、 「FNの発症頻度が10-20%のがん薬物療法を行うFNリスクを有する患者」 で推奨され、 「FNの発症頻度が10%未満の患者」 には推奨しない、 とされている。
以上結果から、 持続型G-CSF製剤の使用について、 皆さんはどのようにお考えになりますか?以下コメント欄から、 ぜひコメントをお寄せください。
出典
1) Lancet. 2014 Aug 23;384(9944):665-73.
2) Lung Cancer. 2016 Sep;99:186-93.
3) J Clin Oncol. 2014 Dec 10;32(35):4012-9.
4) Lung Cancer. 2014 Apr;84(1):67-72.
5) Lancet. 2019 Nov 23;394(10212):1929-1939.
6) N Engl J Med. 2018 Dec 6;379(23):2220-2229.
7) Lancet. 2014 Aug 23;384(9944):665-73.
8) Lung Cancer. 2016 Sep;99:186-93.
9) 日本癌治療学会編 : G-CSF 適正使用ガイドライン2022年10月改訂 第2版. 2022. 金原出版.
10) 日本臨床腫瘍学会編 : 発熱性好中球減少症 (FN) 診療ガイドライン改訂第3版.2024. 南江堂.
第1回 切除不能EGFR陽性のⅢ期肺腺癌、 オシメルチニブは導入しますか?
第2回 ALK変異陽性のstage Ⅳ肺腺癌、 ロルラチニブは導入しますか?
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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