【PhALLCON探索解析】新規診断Ph+ALLへのポナチニブ、 mPFSは2倍以上に
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HOKUTO編集部

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【PhALLCON探索解析】新規診断Ph+ALLへのポナチニブ、 mPFSは2倍以上に

【PhALLCON探索解析】新規診断Ph+ALLへのポナチニブ、 mPFSは2倍以上に
新たに診断されたフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)の成人患者を対象に、 第3世代BCR::ABL1チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)ポナチニブ+化学療法の有効性・安全性について、 第1世代TKIイマチニブ+化学療法を対照に検証した第Ⅲ相国際共同非盲検無作為化比較試験PhALLCONの探索的解析の結果から、 年齢やBCR::ABL1変異型にかかわらず寛解導入療法終了時点 (EOI) のMRD陰性化率が改善し、 HSCTへの移行率は減少、 PFS中央値は2倍以上に延長したことが示された。 国立がん研究センター東病院血液腫瘍科・科長の南陽介氏が発表した。

背景

ポナチニブ併用療法の有益性は報告済

第Ⅲ相試験PhALLCONの主解析の結果、 主要評価項目であるEOIの分子的残存病変 (MRD) 陰性の完全寛解 (CR) 率は、 ポナチニブ+化学療法群がイマチニブ+化学療法群に比して有意に改善した (34.4% vs 16.7%、 p=0.002) ¹⁾。

PhALLCON試験の対象と介入
新規診断の成人Ph+ALLを2:1で以下の2群に無作為に割り付けた。
・ポナチニブ群:154例 (ポナチニブ30mg/日を投与、 EOI後にMRD陰性CRを達成した場合は15mg/日に減量+20サイクルの強度減弱化学療法→ポナチニブ単剤投与)
・イマチニブ群:78例 (イマチニブ600mg/日+20サイクルの強度減弱化学療法→イマチニブ単剤投与)

年齢・BCR::ABL1変異型別の有効性と患者転帰を解析

主要評価項目は、 EOIでのMRD陰性CR率(BCR::ABL1≤0.01% (MR4) かつ4週間以上の血液学的CRと定義)であり、 無増悪生存期間 (PFS)も評価された。 副次的には安全性や年齢、 BCR::ABL1変異型別のサブグループ解析が行われた。

本研究では2022年8月12日時点のデータを用いて、 年齢(<65歳/≥65歳)および BCR::ABL1変異型(p190/p210)別のMRD陰性化率とPFSの評価を行い、 造血幹細胞移植 (HSCT) *へと移行した患者の転帰を検証した。

*HSCTは担当医判断で実施された。

試験の結果

MRD陰性化率は68%、 ポナチニブ群で良好な傾向

患者背景は両群間で概ねバランスが取れていた。

追跡期間中央値19.4ヵ月時点における全体のMRD陰性化率は、 ポナチニブ群68%、 イマチニブ群50%だった(相対リスク[RR] 1.35[95%CI 1.05-1.73])。

またポナチニブ群 vs イマチニブ群における年齢別、 BCR::ABL1変異型別のMRD陰性化率は以下の通りで、 いずれのサブグループでもポナチニブ群で高い傾向が示された。

年齢別のMRD陰性化率

  • <65歳群 : 69% vs 49% (RR 1.41、 95%CI 1.06-1.86)
  • ≥65歳群 : 62% vs 53% (RR 1.16、 95%CI 0.67-1.99)

BCR::ABL1変異型別のMRD陰性化率

  • p190群 : 70% vs 57% (RR 1.24、 95%CI 0.95-1.62)
  • p210群 : 60% vs 36% (RR 1.67、 95%CI 0.93-2.98)

PFS中央値は20.2ヵ月と2倍以上に改善

全体のPFS中央値は、 イマチニブ群では7.5ヵ月だったのに対し、 ポナチニブ群では20.2ヵ月と、 2倍以上の延長効果を示した (HR 0.52、 95%CI 0.36-0.73)。

また<65歳群や≧65歳群、 p190群、 p210群の各サブグループにおいても、 ポナチニブ群のイマチニブ群に対する優越性が一貫して認められた。

年齢別のPFS中央値

  • <65歳群 : 18.7ヵ月 vs 7.3ヵ月 (HR 0.50、 95%CI 0.34-0.74)
  • ≥65歳群 : 22.5ヵ月 vs 7.5ヵ月 (HR 0.65、 95%CI 0.28-1.49)

BCR::ABL1変異型別のPFS中央値

  • p190群 : 22.5ヵ月 vs 9.3ヵ月 (HR 0.52、 95%CI 0.34-0.81)
  • p210群 : 9.0ヵ月 vs 4.1ヵ月 (HR 0.48、 95%CI 0.26-0.90)

なお、 OS中央値はいずれのサブグループにおいても未到達 (NR) だった。

MRD陰性例のHSCT実施率はポナチニブ群で減少

MRD陰性例におけるHSCT実施率は、 ポナチニブ群で32%、 イマチニブ群で56%だった。

一方、 HSCTを受けなかった患者(107例、 42例)に限定した治療期間中央値は12.8ヵ月 (範囲 0.1-39.1ヵ月) / 5.1ヵ月 (同 0.2-41.3ヵ月) とポナチニブ群で2倍以上長かった。

安全性は両群間で同様

HSCTを受けなかった患者における動脈閉塞性イベントの発生率はポナチニブ群3%、 イマチニブ群2%、 静脈血栓塞栓症(VTE)の発生率はそれぞれ11%、 12%だった。 有害事象による投与中止率は両群間でほぼ同等だった。

結論

1次治療のポナチニブ併用は有益かつ安全

南氏は 「新たに診断された成人Ph+ALLに対するポナチニブ+化学療法はイマチニブ+化学療法に比べ、 全サブグループで統計学的に有意ではなかったものの年齢やBCR::ABL1変異型にかかわらず高いMRD陰性化率を示し、 PFSを2倍以上に改善するとともにHSCT実施率を低減させた。 また安全性プロファイルは両群間で同等だった」 と報告した。

出典

¹⁾ JAMA. 2024 Jun 4;331(21):1814-1823.

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JAMA. 2024 Jun 4;331(21):1814-1823.

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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