海外ジャーナルクラブ
2年前
Lymanらは、 2019〜21年のアメリカにおけるCandida auris (C auris) の伝播拡大状況について分析。 その結果、 C. auris症例と伝播は近年増加しており、 2021年には劇的に増加したことが明らかとなった。 本研究はAnn Intern Med誌において発表された。
全米での一様なスクリーニング検査結果ではないため、 もっと高い数値の可能性があるとのことです。 本邦でもしっかりと注目していく必要がありそうです。
C aurisは2016年に初めて報告されて以来、 米国で拡散している新興真菌病の脅威である。
全米のサーベイランスデータの分析
C auris陽性の検体を持つ患者
保健所から疾病管理予防センターに報告された症例数、 コロニー形成検診の実施件数、 抗真菌剤感受性を集計し、 経時的および地域別に比較。
2021年12月31日までに、 米国でC aurisの臨床例が合計3,270例、 スクリーニング例が7,413例報告された。
臨床例は、 2019年の44%増から2021年には95%増に増加していた。
2021年の定着スクリーニング検査数は80%以上、 スクリーニング症例数は200%以上増加した。
2019年から2021年にかけて、 17の州で初のC auris症例が確認された。 2021年にエキノキャンディン系薬剤に耐性を示したC auris症例数は、 過去2年間の症例数の約3倍であった。
近年、 C aurisの症例と伝播が増加し、 特に2021年には劇的な増加が見られた。 エキノキャンディン系薬剤への耐性症例の増加と伝播は、 同薬剤が侵襲性カンジダ感染症 (C aurisを含む) の第一選択治療薬であるため、 特に懸念される。 これらの結果は、 C aurisの拡散を防ぐために、 検出方法の改善および感染制御の実践が必要であることを強調するものである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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