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HOKUTO編集部

20日前

久山町スコア (2022年版) 【新規】動脈硬化性疾患の発症リスク予測ツール

循環器科からご要望を頂いていた動脈硬化性疾患の発症予測ツールである久山町スコア (ガイドライン2022年版) を追加しました。 診療にお役立て下さい。

久山町スコアとは? 🔢計算する

2021年、 後述の久山町研究をもとに、 日本人の動脈硬化性疾患の10年リスクを予測する新しいツールとして開発された¹⁾。

本邦の動脈硬化性疾患予防ガイドラインにおける脂質管理目標設定のためのツールとして、 従来は吹田スコアが用いられていたが、 2022年版より新たに本スコアが採用されている²⁾。

動脈硬化性疾患予防から見た脂質管理目標値設定のためのフローチャート

リスク区分別脂質管理目標値

一次予防|まず生活習慣の改善を行った後薬物療法の適用を考慮する

二次予防|生活習慣の是正とともに薬物治療を考慮する

久山町スコアによる動脈硬化性疾患発症予測モデル

下表①~⑥のポイント合計より年齢階級別の絶対リスクを推計する。

>>久山町スコアを計算する

年齢階級別の絶対リスク

久山町研究とは

1961年から久山町の40歳以上の住人を対象に行われている前向きコホート研究。 追跡率は99%以上と精度を維持しやすい環境で行われている。

久山町研究において10年以内に動脈硬化性心血管疾患 (冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞) 発症確率が2%未満を低リスク、 2%以上10%未満を中リスク、 10%以上を高リスクと設定しており、 ガイドラインではその値を採用している。

使用上の注意¹⁾²⁾

  • 久山町研究の対象者が40歳以上のため、 このスコアは40歳未満に使うことができない。
  • 80歳以上の後期高齢者は、 スコアの結果だけでなく、 患者の状態に合わせて個別の治療を行うべきであるためこのスコアを使うことはできない。
  • 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版で用いる久山町スコアはオリジナルとは異なる。
オリジナルのスコアにある糖尿病とCKDは、 ガイドライン上では存在するだけで高リスク病態と判断するため項目が外れた。また運動習慣の項目は日常の診療で聴取できない可能性があるのでガイドラインでは使用しない。

吹田スコアからの変更理由

*動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版で採用されていた吹田スコアは冠動脈疾患をアウトカムとする絶対リスクを推計することができるが、 欧米のリスクスコアで示されているような脳卒中が含まれていない。近年、 アテロー ム血栓性脳梗塞が増加傾向で、 脳卒中の中からアテローム血栓性脳梗塞のみを取り出して冠動脈疾患と合わせた複合アウトカムとするスコアである久山町スコアが適切であると判断された。

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脂質管理目標値と10年以内の冠動脈疾患の発症率

🔢 吹田スコア (2014年オリジナル版)

10年以内に冠動脈疾患を発症する確率

🔢 吹田CVDスコア

10年以内の脳卒中・冠動脈疾患発症率

📘 慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)

参考文献

  1. Development and Validation of a Risk Prediction Model for Atherosclerotic Cardiovascular Disease in Japanese Adults: The Hisayama Study. J Atheroscler Thromb, 2021; 28: 000-000
  2. 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版

最終更新日:2023年1月6日
HOKUTO編集部医師監修

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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