海外ジャーナルクラブ
2日前

Privéらは、 根治療法後のオリゴ転移性ホルモン感受性前立腺癌 (HSPC) 患者を対象に、 標的放射線リガンド療法である177Lu-PSMA-617の有効性を第Ⅱ相無作為化比較試験 (BULLSEYE) で検証した。 その結果、 最初の30週間における病勢進行は介入群で7%にとどまり、 対照群の93%と比較して有意に低かった (p<0.0001)。 さらに、 無増悪生存期間中央値は介入群で25ヵ月であり、 対照群の5ヵ月に比べ有意な延長を示した (HR 0.07 [95%CI 0.03-0.17、 p<0.0001])。 試験結果はLancet Oncol誌に発表された。
症例数が少なく、 PSA倍加時間6ヵ月以内という選択基準により、 進行の速い予後不良群に偏っている点が、 限界として挙げられます。
Lutetium-177 vipivotide tetraxetan (Lu-177)
標的放射線リガンド療法・ルテチウムビピボチドテトラキセタン (177Lu-PSMA-617) は、 転移性去勢抵抗性前立腺癌 (mCRPC) への新規治療である。
本研究では、 PSMA発現・オリゴ転移性ホルモン感受性前立腺癌 (HSPC) 患者における177Lu-PSMA-617の有効性について検証した。
本研究は、 欧州2ヵ国で実施された第Ⅱ相・非盲検・無作為化比較試験 (BULLSEYE) である。 根治的前立腺全摘術または放射線療法後に生化学的再発を来したHSPC患者を対象とし、 177Lu-PSMA-617による介入群または標準治療を行う対照群に1:1で割り付けた。
介入群では、 177Lu-PSMA-617 (7.4GBq) を6週間ごとに2サイクル投与し、 第2サイクル終了6週間後にPSMA発現病変の残存を認めた患者には2サイクル追加投与した。 対照群には、 病勢進行への積極的モニタリングを行った。
共同主要評価項目は、 病勢進行患者の割合、 および病勢進行までの時間とした。
58例が無作為化された (介入群 : 29例、 対照群 : 29例)。 介入群の177Lu-PSMA-617投与サイクル数中央値は4回で、 追跡期間中央値27ヵ月であった。
介入群では病勢進行が抑制され、 無増悪生存期間も対照群に比べ有意に延長した。
最初の30週間での病勢進行
p<0.0001
無増悪生存期間中央値
HR 0.07 (95%CI 0.03-0.17、 p<0.0001)
介入群では、 治療関連のグレード4有害事象や死亡は認められず、 グレード3のドライアイが1例 (3%)、 グレード3のリンパ球数減少が3例 (10%) で認められた。
最も頻度の高い有害事象は、 グレード1の口渇19例 (66%)、 疲労16例 (55%)、 悪心14例 (48%) であった。
著者らは、 「177Lu-PSMA-617はオリゴ転移性HSPC患者において有望な奏効率を示し、 病勢進行を抑制した。 さらに、 治療関連有害事象の大半は低グレードであった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。