海外ジャーナルクラブ
1年前
Abbelらは、 中年期のコーヒー、 紅茶の摂取と後年の認知症リスクとの関連をコホート試験で検討。 その結果、 コーヒーの種類がコーヒーの摂取習慣と後年における認知症との関連性に影響を及ぼしている可能性が示唆された。 本研究はNutrients誌において発表された。
数々のコーヒー研究がありますが、 本研究のlimitationの記載はその限界を明確に捉えているのでご紹介します。 When assessing coffee consumption, the question remains what the alternative is. One must note that all participants drank something. Coffee may be more or less harmful than other drinks and is also related to other dietary habits.
コーヒーや紅茶の摂取が認知症を予防する可能性を検討した研究では、 これまで一貫した結果が得られていない。
ノルウェーHUNT研究の参加者:7,381例
ベースライン時の毎日のコーヒーと紅茶の摂取量を自己報告式の質問票により評価
コーヒーおよび紅茶の摂取量が一般的な場合、 認知症リスクとは関連していなかった。
0~1杯のコーヒー摂取と比較して、 8杯以上の煮出しコーヒーの1日摂取は女性において認知症リスクの増加と関連し (OR:1.83、 95%CI 1.10-3.04、 p for trend=0.03)、 4~5杯の他の種類のコーヒーの1日摂取は男性において認知症リスクの減少と関連した (OR:0.48、 95%CI 0.32-0.72、 p for trend=0.05)。
煮出しコーヒーと認知症リスク増加との関連は、 ApoE4非保有者のみで認められた。
性別またはApoE4キャリアの有無による差は、 相互作用に関する強い統計的エビデンスとは言えなかった。
紅茶の摂取は認知症リスクと関連しなかった。
コーヒーの種類は、 コーヒーの摂取習慣と後年における認知症との関連性に影響を及ぼしている可能性がある。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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