【J Clin Oncol】閉経前乳癌、 術前後化療後TAM+OFSの8年追跡でDFS改善
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1年前

【J Clin Oncol】閉経前乳癌、 術前後化療後TAM+OFSの8年追跡でDFS改善

【J Clin Oncol】閉経前乳癌、 術前後化療後TAM+OFSの8年追跡でDFS改善
Baekらは、 術前または術後補助化学療法後の閉経前エストロゲン受容体 (ER) 陽性乳癌患者を対象に、 タモキシフェン+卵巣機能抑制 (OFS) 併用の有効性をASTRRA試験の8年追跡調査で検討。 その結果、 タモキシフェン+OFSの併用により一貫して無病生存期間 (DFS) に有益性が示された。 本研究はJ Clin Oncol誌において発表された。 

📘原著論文

Adding Ovarian Suppression to Tamoxifen for Premenopausal Women With Hormone Receptor-Positive Breast Cancer After Chemotherapy: An 8-Year Follow-Up of the ASTRRA Trial.J Clin Oncol. 2023 Aug 22;JCO2300557. PMID: 37607321

👨‍⚕️監修医師のコメント

本研究のような長期アウトカム調査研究はJCOで積極的に採用されています。 本シリーズでは、 最初のメイン研究もJCOでその後の追跡調査研究もJCOです。 最近の流れでは最初のメイン研究が5大雑誌のことが多いです。

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タモキシフェン

乳癌のTNM臨床病期分類

乳腺腫瘍のTNM分類 (UICC-8版)

研究デザイン

対象

手術および術前または術後補助化学療法後の閉経前ER陽性乳癌患者:1,483例

介入

患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付け。

  • TAM群:5年間のタモキシフェン単独投与
  • TAM+OFS群:5年間のTAM+2年間のOFS併用

主要評価項目

無病生存期間 (DFS)

副次評価項目

全生存期間 (OS)

研究結果

主要評価項目

追跡期間中央値106.4ヵ月の時点で、 TAM+OFS群ではDFSイベント率が連続的に有意に低下した。

8年DFS率

  • TAM群:80.2%
  • TAM+OFS群:85.4%
HR 0.67、 95%CI 0.51-0.87

副次評価項目

OS率

  • TAM群:95.3%
  • TAM+OFS群:96.5%
HR 0.78、 95%CI 0.49-1.25

結論

TAM+OFS併用により、 一貫してDFSに有益性が示された。 本試験のような患者集団において、 TAMにOFSの追加を考慮すべきであることが示唆された。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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