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28日前

Staplinらは、 糖尿病の有無およびアルブミン/クレアチニン比 (UACR) で層別化した各群において、 SGLT2阻害薬の腎保護効果を検証した。 その結果、 SGLT2阻害薬は、 腎疾患進行、 急性腎障害発生、 入院、 死亡において、 糖尿病の有無およびUACRレベルに関わらず絶対効果を示した。 腎疾患進行に関しては、 糖尿病あり・なしそれぞれの場合でHR 0.65 (95%CI 0.60-0.70)、 0.74 (95%CI 0.63-0.85) と、 35%、 26%のリスク低下が示された。 試験結果はJAMA誌に発表された。
SGLT2阻害薬の大規模RCTの一部ではUACRが測定されておらず、 これらの試験を本解析に含めることができなかった点はlimitationです。
CKD患者へのSGLT2阻害薬の効果は不確実であり、 ガイドラインでは糖尿病の有無や尿中アルブミン/クレアチニン比 (UACR) に基づいて推奨度が異なっている。
本研究では、 糖尿病の有無およびUACR (200mg/g以上または200mg/g未満) で層別化した各群で、 SGLT2阻害薬の相対効果および絶対効果を評価した。
腎アウトカムに関する縦断的データおよびベースラインのアルブミン尿データを有する8件の無作為化比較試験を組み入れ、 逆分散加重メタ解析を用いてデータ統合した。 絶対効果は、 相対リスクを対照群のイベント発生率と掛け合わせることにより推定した。
計5万8,816例 (糖尿病あり4万8,946例、 糖尿病なし9,870例) を解析対象とした。 SGLT2阻害薬は、 腎疾患進行率、 急性腎障害発生率、 全入院率、 全死亡率の低下をもたらした。
SGLT2 vs プラセボ、 1,000人年当たり
腎疾患進行
HR 0.65 (95%CI 0.60-0.70)
HR 0.74 (95%CI 0.63-0.85)
急性腎障害
HR 0.77 (95%CI 0.69-0.87)
HR 0.72 (95%CI 0.56-0.92)
全入院
HR 0.90 (95%CI 0.87-0.92)
HR 0.89 (95%CI 0.83-0.95)
全死亡
HR 0.86 (95%CI 0.80-0.91)
HR 0.91 (95%CI 0.78-1.05)
なお、 UACR 200 mg/g以上と200 mg/g未満で解析した場合のHRは、 糖尿病の有無別での結果と同様であった。
UACR 200mg/g以上では絶対リスクが高いため、 腎疾患進行では絶対効果がUACR 200mg/g未満の場合に比べより大きく推定されたが、 他のアウトカムでは、 UACR 200mg/g未満でも絶対効果が認められた。 また、 心不全のない集団、 eGFR 60mL/分/1.73 m²未満の集団でもその効果は維持されていた。
著者らは、 「本解析の参加者において、 SGLT2阻害薬は、 糖尿病の有無およびUACRのレベルに関わらず、 腎アウトカム、 入院、 および死亡に対して絶対効果を示した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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