海外ジャーナルクラブ
2年前
Gopinathらは、 喀血で救急外来を受診した患者を対象に、 トラネキサム酸 (TA) のネブライザーによる投与と静脈内投与の止血効果を非盲検クラスター無作為化試験で検討。 その結果、 ネブライザーを使用することで、 喀血量および救急処置の必要性を減らすことができることが示唆された。 本研究は、 Chest誌において発表された。
トラネキサム酸は、 その止血作用のメカニズムとしてプラスミノゲンのリジン結合部位に結合して抗線溶作用を引き起こすことが知られています。 本研究結果のように、 経気道的に投与した方が、 経静脈投与よりも明らかに効果が認められていることから今まで考えられているのとは別の機序が考えられますし、 鼻出血や消化管出血への応用も可能だと思います。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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