HOKUTO編集部
9日前

米国臨床腫瘍学会 (ASCO) 2026年次総会が、 2026年5月29日 (金) ~6月2日 (火) に米・シカゴで開催される。 乳癌領域は今年、 早期乳癌の周術期IOの最終形 (KEYNOTE-522 final) と新規IO×ADC (I-SPY 2.2)、 転移HR+/HER2-乳癌におけるIO併用日本人第Ⅲ相(JCOG1919E /AMBITION) ・ctDNAガイド治療 (SERENA-6) ・PI3K経路の新規アプローチ (VIKTORIA-1) と、 サブタイプ別に標準を動かし得る第Ⅲ相/プラットフォーム試験のLBAが揃った。 本稿では編集部が事前選定した乳癌5題を紹介する。
高リスク早期TNBCの周術期治療を塗り替えたKEYNOTE-522の最終解析。 EFS・OSの確定値と、 長期フォローでの遅発毒性プロファイルが焦点。 すでに標準療法だが、 「最終解析」 というラベルが今後のガイドライン・他試験の比較対象として参照され続けるベンチマークとなる。 免疫関連有害事象 (irAE) の累積発現率・遅発性甲状腺機能障害・内分泌障害のフォロー情報も、 長期治療を完遂した患者ケアの観点で実臨床価値が高い。
高リスクHER2陰性早期乳癌に対し、 PD-1×TIGIT二重特異性抗体rilvegostomigとtrastuzumab deruxtecan (T-DXd) の併用を術前療法として評価したI-SPY 2.2 プラットフォーム試験の結果。
HR+/HER2-進行・再発乳癌に対し、 パクリタキセル (PTX) +ベバシズマブにアテゾリズマブを上乗せする戦略を検証したJCOG主導の第Ⅲ相/日本人データ。
1次治療のAI+CDK4/6阻害薬中にctDNAでESR1変異が出現した患者を対象に、 次世代経口SERD カミゼストラントへ切り替える戦略を検証した第Ⅲ相SERENA-6のPFS2最終解析。
PIK3CA変異を有するHR+/HER2-進行乳癌を対象に、 gedatolisib (pan-PI3K/mTOR阻害薬) +フルベストラント±パルボシクリブを標準療法と比較した第Ⅲ相試験。 アルペリシブ (SOLAR-1)、 カピバセルチブ (CAPItello-291) に続くPI3K経路標的薬として、 ORR・PFSの改善幅と、 高血糖・皮疹・口内炎などPI3K経路阻害薬に特徴的な毒性プロファイルが注目される。
今年のASCOでは、 早期乳癌領域でKEYNOTE-522 finalとI-SPY 2.2、 転移HR+/HER2-乳癌領域でJCOG1919E (AMBITION)、 SERENA-6、 VIKTORIA-1の結果が発表予定である。 周術期IO、 IO×ADC、 ctDNAガイド治療、 PI3K経路標的治療など、 乳癌薬物療法の主要トピックを扱う演題として注目される。
HOKUTOでは各演題レポートを順次公開予定。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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