【AIEOP-BFM ALL 2017】小児高リスクB-ALL、 ブリナツモマブでEFS改善
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HOKUTO編集部

22日前

【AIEOP-BFM ALL 2017】小児高リスクB-ALL、 ブリナツモマブでEFS改善

【AIEOP-BFM ALL 2017】小児高リスクB-ALL、 ブリナツモマブでEFS改善
新規診断の小児高リスクB細胞性急性リンパ性白血病 (B-ALL) 患者において、 強力化学療法2コースを、 CD19/CD3二重特異性T細胞エンゲージャーであるブリナツモマブ2サイクルに置き換える治療戦略を検証した第Ⅲ相無作為化比較試験AIEOP-BFM ALL 2017の結果から、 無イベント生存期間 (EFS) を有意に改善し、 再発および一部の毒性を低減した。 ドイツ・University Medical Center Schleswig-HolsteinのMartin Schrappe氏が発表した。 

背景

小児高リスクB-ALL、 有効性と毒性軽減の両立が課題

小児B-ALLの治療成績は改善しているものの、 高リスク例では再発リスクが依然として課題であり、 強力化学療法に伴う感染症や粘膜炎などの毒性軽減も求められている。

ブリナツモマブは、 白血病細胞上のCD19とT細胞上のCD3を標的とする二重特異性T細胞エンゲージャーで、 強力化学療法の一部を置き換えることで、 有効性を維持しながら毒性を軽減できる可能性が期待されている。

試験の概要

強力化学療法をブリナツモマブに置換

2018年から2023年9月までに5,068例が登録され、 B-ALL患者4,298例のうち905例 (21.1%) が高リスク特性を有していた。 登録されたB-ALL患者5,068例のうち、 905例 (21.1%) が高リスク特性を有していた。 導入療法、 地固め療法、 および強力化学療法1コース (HR-1’) 後、 無作為化の適格基準を満たした768例のうち709例 (92.3%) が以下の2群に割り付けられた。

  • ブリナツモマブ群 : 358例
強力化学療法HR-2’およびHR-3’を、 ブリナツモマブ2サイクルに置換
  • 化学療法群 : 351例
強力化学療法HR-2’およびHR-3’を実施

主要評価項目は、 無作為化時点からのEFSを10%以上改善できるかどうかだった。

試験の結果

4年EFSを有意に改善

中間解析において、 4年EFS率はブリナツモマブ群が83.0%、 化学療法群が70.3%であり、 ブリナツモマブ群で有意に改善した (HR 0.51 [95%CI 0.35-0.73]、 p=0.0002)。

4年累積再発率は、 ブリナツモマブ群で11.8%、 化学療法群で21.4%だった。 孤発性中枢神経 (CNS) 再発はそれぞれ0.3%、 2.5%と、 ブリナツモマブ群で少なかった。 4年全生存率は93.6%、 91.0%だった。

MRD陽性例でもEFS改善

無作為化治療前にMRD陽性だった患者においても、 ブリナツモマブ群で良好な結果が示され、 4年EFS率はブリナツモマブ群79.1%、 化学療法群58.3%だった。

また、 HR-1’後にMRD陽性だった患者のうち、 MRD量が低下した割合は、 それぞれ76.9%、 45.8%だった。

感染症・粘膜炎はブリナツモマブ群で減少

治療期間中の有害事象は、 両群で異なっていた。 感染症はブリナツモマブ群23.9%、 化学療法群69.4% (p<0.001) で、 重度粘膜炎はそれぞれ0.3%、 10.0%だった (p<0.001)。

一方、 神経系障害は化学療法群3.2%に対し、 ブリナツモマブ群12.0%とブリナツモマブ群で多かった。 Grade 2以上のサイトカイン放出症候群 (CRS) はまれだった。

無作為化治療後の生命を脅かす有害事象は、 ブリナツモマブ群6.4%、 化学療法群7.3%で、 致死的有害事象はそれぞれ2.5%、 2.3%だった。

結論

強力化学療法の一部を置き換える新たな治療戦略となる可能性

Schrappe氏は 「強力化学療法2コースをブリナツモマブ2サイクルに置き換えることで、 小児高リスクB-ALLにおけるEFSが有意に改善し、 全身性およびCNS関連再発が減少した。また、 MRD反応の改善に加え、 同種造血幹細胞移植 (HSCT) 適応となる極めて高リスク患者では、 HSCT関連死亡の低減により転帰改善が示され、 ブリナツモマブは予後不良な小児B-ALLにおいて、 化学療法強度を低減しつつ治療成績を向上させる有望な治療戦略となる可能性がある」 と報告した。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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