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28日前

【Lancet Oncol】進行性肝細胞癌、 カボザンチニブ+アテゾリズマブ併用でPFS改善


Kelleyらは、 進行性肝細胞癌患者を対象に、 カボザンチニブ+アテゾリズマブ併用とソラフェニブの効果を非盲検無作為化第Ⅲ相試験で検討(COSMIC-312試験). その結果、 カボザンチニブ+アテゾリズマブ併用は、 一部の進行性肝細胞癌患者に対する治療選択肢となりえることが示唆された. 本研究はLancet Oncol誌において発表された.

📘原著論文

Kelley RK, et al, Cabozantinib plus atezolizumab versus sorafenib for advanced hepatocellular carcinoma (COSMIC-312): a multicentre, open-label, randomised, phase 3 trial. Lancet Oncol. 2022 Aug;23(8):995-1008.PMID: 35798016

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究結果から、 全体としては治療効果が弱い感じがしますが、 アジア人のサブグループでは効果が見られるようですので、 是非とも本文を詳しく読んでいただければと思います.

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【解説】肝癌のTNM臨床病期分類

2022/08/30 HOKUTO編集部


研究背景

カボザンチニブは、 固形癌においてチェックポイント阻害剤との併用で臨床効果を示した.

研究デザイン

対象

抗がん剤全身投与治療歴のない治癒切除不能または局所療法不能な進行性肝細胞癌の18歳以上の患者.

方法

患者は、 以下の3群に2:1:1の割り合いでランダムに割り当てられた.

  • カボザンチニブ+アテゾリズマブ併用群:432 名
カボザンチニブ 40mg1日1回経口投与+アテゾリズマブ1200mg 3週間ごとの静脈内投与
  • ソラフェニブ群:217名
400mg 1日2回経口投与
  • カボザンチニブ単剤群:188名
60mg 1日1回経口投与

主要評価項目

ソラフェニブ群に対するカボザンチニブ+アテゾリズマブ併用群の無増悪生存期間 (PFS ITT集団)および全生存期間 (OS ITT集団) の優越性.

研究結果

PFS ITT集団の追跡期間中央値は15.8カ月.

  • PFS中央値
  • 併用療法群:6.8カ月 (99%CI 5.6-8.3)
  • ソラフェニブ群:4.2カ月 (99%CI 2.8-7.0)
HR 0.63、 99%CI 0.44-0.91、 p=0.0012

ITT集団の追跡期間中央値は13.3カ月.

  • OS中央値 (中間解析)
  • 併用療法群15.4カ月 (96%CI 13.7-17.7)
  • ソラフェニブ群15.5カ月 (12.1-推定不能)
HR 0.90、 96%CI 0.69-1.18、 p=0.44

有害事象

  • 最も一般的なグレード3または4の有害事象
  • ALT増加
  • 併用療法群:9% (429名中38名)
  • ソラフェニブ群:3% (207名中6名)
  • カボザンチニブ単剤群:6% (188名中12名)
  • 高血圧
  • 併用療法群:9% (37名)
  • ソラフェニブ群:8% (17名)
  • カボザンチニブ単剤群:12% (23名)
  • AST増加
  • 併用療法群:9% (37名)
  • ソラフェニブ群:4% (8名)
  • カボザンチニブ単剤群:10% (18名)
  • 掌底紅斑性感覚
  • 併用療法群:8% (35名)
  • ソラフェニブ群:8% (17名)
  • カボザンチニブ単剤群:9% (16名)
  • 重篤な治療関連有害事象
  • 併用療法群:18% (78名)
  • ソラフェニブ群:8% (16名)
  • カボザンチニブ単剤群:13% (24名)
  • 治療関連グレード5の有害事象
  • 併用療法群:1% (6名)
脳症、 肝不全、 薬物性肝障害、 食道静脈瘤出血、 多臓器不全症候群、 腫瘍崩壊症候群
  • ソラフェニブ群:1%未満 (1名)
全身状態の悪化
  • カボザンチニブ単剤群:1%未満 (1名)
胃腸出血

結論の解釈

カボザンチニブ+アテゾリズマブは、 一部の進行性肝細胞癌患者に対する治療選択肢となり得るが、 さらなる研究が必要である.


こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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