【医師必見】投資の王道 S&P500の欠点は?
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3ヶ月前

【医師必見】投資の王道 S&P500の欠点は?

【医師必見】投資の王道 S&P500の欠点は?
医師にオススメする投資先として、 前回は米国のS&P500を紹介しました。 S&P500は20年以上の長期では負けナシですが、 死角はないのでしょうか。 連載「医師による医師のための財テク術」の6回目では、 この点を掘り下げます。 

連載5回目はコチラ

※本記事は執筆者の個人的な意見であり、 特定の投資方法の効果を保証するものではありません。 投資は自己責任でお願いします。

「GAFAM」 に頼りすぎ問題

【医師必見】投資の王道 S&P500の欠点は?
IT Mediaビジネスオンライン(2020/09/11) より引用

前回の記事でも触れましたが、 2010年以降はGAFAM (Google、 Amazon、 Facebook、 Apple、 Microsoft) が市場を牽引してきました。 その甲斐もあってGAFAMを投資銘柄に含んだS&P500は高いパフォーマンスを発揮し、 「米国株スゴイ!」 とブームになったわけです。

しかし、 上のグラフをみると、 S&P500からGAFAMを除いた「S&P495」は日本株のインデックス 「TOPIX」 と大差ないことが分かると思います。 この事実をもって「米国株はダメで、 GAFAMにだけ投資すれば」とはならないと考えています。 時代の寵児となる企業は常に入れ替わっており、 S&P500は適切に銘柄を入れ替え、 高成長企業を確実に取り込み、 指数を押し上げてきたためです。

【医師必見】投資の王道 S&P500の欠点は?

一方、 GAFAMの割合が大きくなりすぎてしまったことには、 一定の警戒心が必要です。 詳細は別の記事でお話しますが、 GAFAMなどの成長企業は高金利環境に弱く、 2022年以降の金利上昇局面でS&P500の足を引っ張り続けました。

ベビーブーマー世代の引退による人手不足、 政府の財政状況の悪化などから、 今後は高金利環境が常態化するのではないかという懸念を私は持っています。 そのため、 GAFAMが不調だとSP500全体の成績も落ちるのでは、 と心配しているのです。

全米、 全世界株式はどうなの?

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GAFAM比率を下げるのに、 全米株式や全世界株式に投資するのはどうなの?という意見があるかと思います。 上のグラフを見ると、 確かに、 全米株式ではGAFAM比率は落ちますが、 長期でのリターンはS&P500とほぼ同じです。

一方、 全世界株式は米国の比率が半分程度なので、 GAFAM比率はぐっと抑えられますが、 2008年以降のリターンは見劣りします。

ちなみに、 こういったグラフは切り取り方に注意が必要です。 今回2008年を起点としたのは、 全世界株式 (VT) の設立年に合わせているからですが、 2010年代の米国株ブームの期間を切り取るとどうしても全世界株式が不利になります。 ただ、 これがこの先10年間の未来を保証するものではありません。

銘柄入れ替えのプレミアム効果とは?

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もう1つ欠点は、 銘柄入れ替えをし続けていることそのものにもあります。 長所にも挙げられる点でもありますが、 どういうことか説明いたします。

例えば、 2020年にS&P500に組み込まれたTeslaを見てみましょう。 黒字化を達成し、 いざ指数に組み込まれることが発表されると株価は短期間で1.5倍に高騰しました。 S&P500に連動するファンドの規模が非常に大きく、 ファンドが大量の買いを入れること、 それを見越して他の市場参加者がこぞって購入することで、 株価が吊り上がったためです。

結果的に、 割高になった (プレミアムが乗った) 株をインデックス投資家は買っているといえます。 しかし、 これは必要なコストと考えるしかないと思っています。

それでもやっぱりSP500

ここまでS&P500の懸念点についても触れていましたが、 投資の神様として知られるウォーレン・バフェット氏もS&P500への投資を強く推奨しています。 その証拠に、 バフェット氏は自分の死後の資産運用について、 妻に「現金の10%を米国の短期国債に、 残る90%をS&P500に投資しなさい」とアドバイスしています。

バフェット氏についてはAmazon創業者のジェフ・ベゾス氏とも有名なエピソードがあります。

【医師必見】投資の王道 S&P500の欠点は?

やはり、 慌てずにS&P500で着実に資産を増やしていくのが大事ですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 今回のTake Home Messageは、

  • SP500の懸念点として、 GAFAM比率の高さがある
  • でもやっぱりSP500が重要

となります。 次回は、 そんなS&P500でも逃げられない、 暴落への対処法について考えていきましょう。

【医師必見】投資の王道 S&P500の欠点は?

参考資料

IT Mediaビジネスオンライン:古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」

S&P495で分かる ブーム化する 「米国株投資」 に隠れた”歪み”(2020/09/11)

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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