最新薬剤情報 & 使い分け
1年前
2022年8月18日にイグザレルト®︎錠2.5mgが薬価収載されました. 適応は末梢動脈疾患 (PAD) で、 直接作用型経口抗凝固薬 (DOAC) として初となります. 今回はDOAC4剤の適応、 用法・用量を整理します.
「不整脈薬物治療ガイドライン (2020年改訂版)」では、 NVAFに対しCHADS₂スコア1点以上であればDOAC投与が推奨されています (僧帽弁狭窄症や機械弁置換後はDOACではなくワルファリンを推奨) .
「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2017年改訂版) 」では、 血行動態が安定している急性PE、 中枢型DVTに対してDOAC投与が推奨されています. 大規模臨床試験の結果、 VTE再発に関してはヘパリン・ワルファリンに対して非劣勢で出血性合併症は有意に少なくなっています.
リクシアナ®︎は非経口凝固薬 (ヘパリン等) による初期治療後に投与開始、 イグザレルト®︎とエリキュース®︎は初期治療から使用可能です.
リクシアナ®︎ (15mg・30mg) のみの適応です. 他の適応と異なり、 クレアチニンクリアランス30mL/min未満が禁忌です.
イグザレルト®︎2.5mg錠のみの適応で、 用法や禁忌基準が異なり、 アスピリン (81~100mg/日) と併用します.
VOYAGER PAD試験において、 「低用量アスピリン+微量リバーロキサバン」は「アスピリン+プラセボ」と比較して、 急性下肢虚血/血管疾患が原因の大切断術/心筋梗塞/虚血性脳卒中/心血管死の推定発生率を低下させたと報告されています.
適応はイグザレルト®︎のみで、 非経口凝固薬 (ヘパリン等) による初期治療を5日以上行った後に投与開始します.
最終更新:2023年8月8日
執筆:ぺんぎん薬剤師 @penguin_pharm
監修:聖路加国際病院救急部 清水真人
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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