HOKUTO編集部
6ヶ月前
抗Nectin-4標的抗体薬物複合体 (ADC) エンホルツマブ ベドチンと抗PD-1抗体ペムブロリズマブの併用療法 (EV+P) が、 局所進行性または転移性尿路上皮癌 (la/mUC) に対する1次治療を適応として、2024年9月末に承認されました。 本稿では注目の関連コンテンツをまとめてお届けいたします。
商品名 : パドセブ®点滴静注用
抗Nectin-4標的抗体薬物複合体 (ADC)
根治切除不能な尿路上皮癌
EV-302試験 (KEYNOTE-A39試験)⁵⁾
ペムブロリズマブは2年間で終了するが、 EVは効果が続き副作用が許容される限り継続
EV+Pembro療法はGEM+CDDP/CBDCA療法と比較しPFS、 OS、 RRが優れ、 局所進行/転移性尿路上皮がんの1次治療の代表的レジメンである。
EVは3次治療での単剤療法 と異なり、 Day1,8で投与し21日を1サイクルとすることに注意する。
ペムブロリズマブは、 2年間で終了するが、 EVは効果が続き副作用が許容される限り継続する。
エンホルツマブ ベドチンは癌細胞表面に発現するNectin-4を標的とする抗体薬物複合体である。 Nectin-4に結合後、 MMAEが細胞内で遊離し微小管阻害作用により効果を発揮する。
前治療歴のない局所進行または転移性の尿路上皮癌 (la/mUC) 患者を対象に、 抗Nectin-4標的抗体薬物複合体エンホルツマブ ベドチン (EV) とペムブロリズマブ (Pembro) の併用療法の有効性および安全性について、 従来の化学療法を対照として比較検討した第Ⅲ相ランダム化比較試験
有効性|EV + Pembro群
安全性|EV + Pembro群の主な有害事象
EV+Pはプラチナベースの化学療法と比べてQOLや疼痛を悪化させることなくPFSおよびOSを改善させることが示された。
未治療尿路上皮癌に対するエンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブが著効
Powlesらは、 未治療の局所進行または転移性尿路上皮癌患者を対象に、 抗Nectin-4抗体微小管阻害薬複合体エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法の有効性と安全性を第Ⅲ相国際共同非盲検無作為化比較試験EV-302で検討。 その結果から、 無増悪生存期間 (PFS) と全生存期間 (OS) の有意な改善が示された。
ペイロード、 モノクローナル抗体、 リンカーの3つの部分で成り立っている。 ペイロードは、 がん細胞を破壊するための弾頭であり、 抗癌剤である。 モノクローナル抗体は... (続きはコンテンツを御覧ください)
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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