海外ジャーナルクラブ
4ヶ月前

大阪公立大学大学院消化器内科学の前田夏美氏らの研究グループは、 国内5施設において大腸内視鏡検査を予定している外来患者を対象に、 腸管前処置 (BP) としてポリエチレングリコール+アスコルビン酸 (PEG-Asc) 1Lに補助薬としてグアニル酸シクラーゼC受容体アゴニストであるリナクロチド併用の有用性について、 センナ併用を対照に多施設共同内視鏡医盲検化無作為化比較試験Appleで評価した。 その結果、 リナクロチド併用は忍容性を低下させることなく、 腸管洗浄効果を有意に改善し、 高リスク集団でも有望であることが示された。 本研究はAm J Gastroenterolにおいて発表された。
リナクロチド併用レジメンによる全体の病変検出率は向上しませんでしたが、 5mm以下の小病変ではリナクロチド併用はセンナ併用と比べて検出率が高く、 臨床的意義をもつ可能性があります。
大腸内視鏡検査の腸管前処置 (BP) において、 最適な有効性と忍容性の双方を達成するレジメンは存在しない。 これまで、 PEG-Ascに補助薬を組み合わせることで、 洗浄効果を高め、 必要な投与量を減らす試みが行われており、 PEG-Asc 1L+センナが標準的なPEG-Asc 2Lに対して非劣性であることが報告されている。
そこでApple試験では、 BPとしてPEG-Asc 1Lにリナクロチド併用の有用性を、 センナ併用と比較評価した。
国内5施設において大腸内視鏡検査を予定している外来患者1,464例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は、 ボストン腸管準備スケール (BBPS) を用いて評価した適切なBP達成率とした。 解析は、 不十分なBPとなるリスクに基づき、 低リスク集団および高リスク集団に層別して行った。
PEG/AL群はPEG/AS群と比べて、 適切なBP達成率が有意に高かった (92% vs 86%、 p=0.001)。
高リスク集団 (892例) において、 PEG/AL群で適切なBP達成率が有意に高かった (94% vs 86%、 p<0.001)。 一方で、 低リスク患者 (539例) では、 同率は両群いずれも高く、 有意差が認められなかった (94% 対 94%、 p=0.66)。
両群における有害事象 (AE) の発現率は同程度であった。 また、 忍容性の評価として、 再検査に対する意欲はいずれも高く、 両群間で有意差が認められなかった (83% vs 81%、 p=0.49)。
著者らは 「PEG-Asc 1L+リナクロチドは、 忍容性を低下させることなく、 PEG-Asc 1L+センナと比べて腸管洗浄効果を有意に改善した。 特に、 高リスク集団における新たなBPとして有望である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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