HOKUTO編集部
6ヶ月前

2025年10月16~18日にパシフィコ横浜で開催された第63回日本癌治療学会学術集会の注目演題について、 HOKUTO編集部のレポート記事をまとめて掲載いたします。
切除不能な局所再発または転移性の進行肛門管扁平上皮癌 (SCAC) に対する1次治療として、 抗PD-1抗体レチファンリマブの上乗せ効果を検証した国際多施設共同第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験POD1UM-303の結果、 主要評価項目であるPFSにおいて、 プラセボ群に比べて有意な改善が示された。 また、 探索的解析において1次治療からレチファンリマブを使用することによるOSベネフィットが示唆された。 国立がん研究センター中央病院消化管内科医長の髙島淳生氏が発表した。
パクリタキセル (PTX) 治療を予定している乳癌患者を対象に、 弾性圧迫グローブ・ストッキング (ECGS) による化学療法誘発性末梢神経障害 (CIPN) の予防効果をヒストリカルコントロールと比較評価した多施設共同前向き観察研究 (KBCRN A004) において、 ECGSで予防している集団では、 毎週PTX療法12サイクル終了時までの日常生活に支障のあるCIPNの発症が減少していた。 京都大学医学部附属病院腫瘍内科の川口展子氏が発表した。
日本のがんゲノム情報管理センター (C-CAT) における全国規模のリアルワールドデータベースから抽出した膵腺房細胞癌 (PACC) 患者のゲノムプロファイルと治療成績との関連性について、 既報の膵管腺癌 (PDAC) 患者データをヒストリカルコントロールとして評価した後ろ向きコホート研究の結果、 PACCのゲノムプロファイルはPDACと大きく異なり、 55.6%で標的治療となり得る遺伝子異常が認められた。 京都府立医科大学消化器内科学の土井俊文氏が発表した。
抗PD-1抗体またはBRAF/MEK阻害薬による治療で病勢進行 (PD) が認められ、 投与が中止された進行期悪性黒色腫 (メラノーマ) を対象に、 両剤再投与 (リチャレンジ) の有効性を比較評価した後ろ向きコホート研究において、 DCRおよびPFS中央値は抗PD-1抗体群と比べてBRAF/MEK阻害薬群で有意に改善したものの、 長期有効性はいずれの治療群でも得られなかった。 この理由に関する既存研究との比較による考察も併せて、 静岡がんセンター皮膚科の堀崎健氏が発表した。
高頻度マイクロサテライト不安定性 (MSI-H) またはミスマッチ修復機構欠損 (dMMR)の未治療転移大腸癌 (mCRC) に対する抗PD-1抗体ニボルマブ (NIVO)+抗CTLA-4抗体イピリムマブ (IPI) 併用療法の有効性および安全性を、 NIVO単剤療法を対照に評価した第Ⅲ相無作為化比較試験CheckMate 8HWのアジア人・日本人サブグループ解析の結果から、 全集団と同様のPFSベネフィットが認められ、 新たな安全性シグナルも検出されなかった。 国立がん研究センター東病院副院長/医薬品開発推進部門長/国際臨床腫瘍科長の吉野孝之氏が発表した。
全国規模の前立腺癌永久ヨウ素125シード植え込み治療成績調査 (J-POPS 2) において、 前立腺癌に対して低線量率密封小線源治療を受けた患者と外照射療法を併用した患者における長期腫瘍学的転帰を評価した調査研究の結果について、 奈良県立医科大学附属病院泌尿器科の中井靖氏が発表した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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