海外ジャーナルクラブ
4ヶ月前

Nichollsらは、 2型糖尿病・アテローム動脈硬化性心血管疾患 (ASCVD) 合併患者を対象に、 心血管アウトカムにおけるチルゼパチドのデュラグルチドに対する非劣性をSURPASS-CVOT試験で検証した。 その結果、 心血管系死亡・心筋梗塞・脳卒中からなる心血管複合イベントの発生率は、 チルゼパチド群12.2%、 デュラグルチド群13.1%であった。 HRは0.92 (95.3%CI 0.83–1.01) であり、 チルゼパチドはデュラグルチドに対して非劣性を示した (非劣性のp値=0.003)。 試験結果はNEJM誌に発表された。
本試験は2型糖尿病患者に限定されており、 2型糖尿病を有さず心血管リスクが高く過体重・肥満の患者を対象にしたチルゼパチドのプラセボ対照心血管アウトカム試験が現在進行中です。
マンジャロ皮下注2.5mg、 5mg、 7.5mg、 10mg、 12.5mg、 15mg
GLP-1受容体とGIP受容体の2 種類のインクレチン作動薬であるチルゼパチドは、 血糖コントロールと体重に良好な効果をもたらすが、 心血管転帰への効果は明らかにされていない。
本試験は実薬対照二重盲検非劣性試験である。 2 型糖尿病とアテローム動脈硬化性心血管疾患 (ASCVD) の合併患者を対象とし、 チルゼパチド (最大15mg) 投与群と、 心血管イベント発生率を低下させることが示されているデュラグルチド (1.5 mg) 投与群に1:1で割り付けた。
主要評価項目は心血管系死亡、 心筋梗塞、 脳卒中の複合イベントとし、 チルゼパチドのデュラグルチドに対する非劣性を検定した (非劣性マージン : HRの95.3%CIの上限 1.05)。 HRの 95.3%CIの上限が 1.00 を下回る場合は、 チルゼパチドの優越性が示されることとした。
無作為化された1万3,299 例のうち134 例が除外され、 修正 intention-to-treat 集団はチルゼパチド群 6,586 例、 デュラグルチド群 6,579 例であった。
主要評価項目の心血管複合イベントにおいて、 チルゼパチドのデュラグルチドに対する非劣性が示された。
主要評価項目
HR 0.92 (95.3%CI 0.83-1.01、
非劣性のp値=0.003、 優越性のp値=0.09)
消化器系有害事象の発現は、 チルゼパチド群で多かった。
著者らは、 「2型糖尿病とASCVDの合併患者において、 チルゼパチドは、 心血管系死亡、 心筋梗塞、 脳卒中の複合イベントにおいてデュラグルチドに対して非劣性を示した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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