海外ジャーナルクラブ
6日前

Morandらは、 中等度から重度の全身性エリテマトーデス (SLE) 患者を対象に、 Toll様受容体 (TLR) 7/8阻害薬enpatoranの有効性および安全性を、 国際多施設共同第Ⅱ相二重盲検プラセボ対照用量設定試験WILLOWのコホートBで評価した。 その結果、 24週時点のBICLA*反応率は、 enpatoranの全用量群でプラセボ群を数値的に上回ったものの、 BICLA反応に基づく疾患活動性に対する有意な用量依存的効果は認められなかった。 本研究はLancet誌において発表された。
参加者の約40%が白人で、 黒人またはアフリカ系アメリカ人は5%に限られており、 人種構成に偏りがある点はlimitationです。
TLR7/8は、 SLEの病態に関与する自然免疫および獲得免疫の活性化因子とされている。
第Ⅱ相二重盲検プラセボ対照用量設定試験WILLOWのコホートBでは、 経口低分子のTLR7/8阻害薬enpatoranの有効性および安全性を、 活動性SLE患者を対象として評価した。
22ヵ国132施設において、 皮膚症状の有無を問わず、 罹病期間が6ヵ月以上、 かつスクリーニング前に安定用量の治療薬を使用している中等度から重度のSLE患者 (18~75歳) を対象とした*。
Part1では、 参加者が以下の2群に1 : 2で無作為に割り付けられ、 いずれも1日2回投与された。
60例の登録後にPart 2が開始され、 追加参加者が以下の4群に1 : 1 : 1 : 1で無作為に割り付けられ、 いずれも1日2回24週間投与された。
全体としてコホートBの安全性解析対象集団は354例であり、 内訳は、 プラセボ群が95例、 enpatoran 25mg群が71例、 50mg群が74例、 100mg群が114例であった。 プラセボ群の1例は不適格であったため、 有効性解析対象集団から除外された。
主要目的は、 24週時点のBICLAに基づき、 enpatoranの用量反応関係を評価することであった。 解析には、 多重比較手順-モデリング法を用いた。
有効性解析対象集団353例において、 95%が女性、 5%が男性であり、 年齢中央値は41歳 (四分位範囲 33-51歳) であった。
本試験は、 24週時点でBICLA反応率におけるenpatoranの有意な用量反応関係を特定するという主要目的を達成しなかった (p=0.14)。
24週時点のBICLA反応率は、 enpatoranの全用量群でプラセボ群を数値的に上回った。 BICLA反応率は、 enpatoran 25mg群で58% (プラセボ対比OR 2.2 [95%CI 1.1-4.0])、 50mg群で49% (OR 1.5 [95%CI 0.8-2.8])、 100mg群で49% (OR 1.6 [95%CI 0.9-2.8]) であり、 プラセボ群では39%であった。
治療中に最も多く発現した有害事象 (AE) は下痢であり、 enpatoran 25mg群で6%、 50mg群で3%、 100mg群で2%、 プラセボ群で7%に認められた。 重篤なAEは、 それぞれ1%、 4%、 4%、 3%で報告された。
著者らは 「中等度から重度のSLE患者において、 enpatoranはプラセボと比べてBICLA反応率を数値的に改善した。 一方、 BICLA反応に基づく疾患活動性に対する有意な用量依存的効果は認められず、 主要目的は達成されなかった。 安全性については、 enpatoranは全用量群で良好な忍容性を示した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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