HOKUTO編集部
12日前
米食品医薬品局 (FDA) は2024年12月4日、 進行性NRG1融合遺伝子陽性の膵腺癌および非小細胞肺癌 (NSCLC) に対する初の治療薬として、 HER2×HER3二重特異性抗体zenocutuzumab (商品名: Bizengri® Merus NV) を迅速承認した¹⁾。
本承認は、 NRG1融合陽性の固形腫瘍患者110例を対象としたマルチコホート試験eNRGyの結果に基づく²⁾。 それぞれの癌腫における有効性の評価は以下の通りである。
膵腺癌 30例
- ORR : 40% (95%CI 23-59%)
- DOR : 3.7-16.6ヵ月
NSCLC 64例
- ORR* : 33% (95%CI 22-46%)
- mDOR** : 7.4ヵ月 (95%CI 4.0-16.6ヵ月)
本邦では、 SCRUM-JAPANの一環としてNRG1融合遺伝子のスクリーニングプロジェクトが進行中である。 本プロジェクトは、 NRG1融合遺伝子陽性の患者を効率的に特定し、 治療法の選択肢を広げることを目的としている。
また、 NRG1融合遺伝子を有する膵癌、 NSCLCなどに対するzenocutuzumabの第I/II相試験も進行中である³⁾。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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