海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Vromanらは、 中等症~重症のアトピー性皮膚炎 (AD) 小児を対象に、 デュピルマブの長期の有効性・安全性を、 オランダの多施設前向きコホート研究BioDay Registryで検討した。 その結果、 3年時点の湿疹面積重症度指数 (EASI) 平均値は3.4 (95%CI 2.4-4.5) と低値で推移し、 3年薬剤継続率は80.1%であった。 一方、 最も高頻度の有害事象はデュピルマブ関連眼表面疾患で36.6%に認められた。 研究結果はJAMA Dermatol誌に発表された。
本研究の主な限界は、 PROM (Patient-reported outcome measure) およびTARC (Thymus and activation-regulated chemokine) 測定を中心に欠測データが存在した点です。
小児アトピー性皮膚炎 (AD) 患者へのデュピルマブの実臨床下での長期的な有効性・安全性を示すデータは限られている。
そこで、 小児の年齢層ごとに最長3年の追跡を行い、 臨床的有効性・安全性・薬剤継続率に加え、 投与中止の理由と関連因子を評価した。
本研究は前向きコホート研究 (BioDay Registry) であり、 単群の観察研究である。 対象は、 オランダの7施設で2019年11月~2025年10月にデュピルマブを開始した16歳以下の中等症~重症AD患者309例とした。
臨床的有効性は湿疹面積重症度指数 (EASI) と医師による全般評価 (IGA) で評価された。 追加の評価項目として、 掻痒NRS、 疼痛NRS、 QOLスコアが用いられ、 安全性は有害事象で評価された。 さらに薬剤継続率と投与中止の理由・関連因子が検討された。
登録された小児AD患者309例の平均年齢は10.2歳で、 女性150例 (48.5%) であった。
多くの患者でADはコントロールが維持され、 3年後の平均EASIは3.4 (95%CI 2.4-4.5)、 掻痒NRSは3.6 (95%CI 3.1-4.1) に留まった。
掻痒NRSとQOLは、 6ヵ月~5歳の年少児で、 年長児より一貫して高いスコアであった。
最も高頻度の有害事象はデュピルマブ関連眼表面疾患で、 36.6%に発現した。
投与を中止したのは50例 (16.2%) で、 主な理由は効果不十分19例 (38.0%)、 有害事象15例 (30.0%)、 投与に関する問題11例 (22.0%) であり、 多くは1.5年以内に発生した。
3年薬剤継続率は80.1%であった。 アレルギー性喘息・アレルギー性鼻炎の併存、 および6~11歳の年齢は、 投与中止リスク低下と関連した。
著者らは、 「本結果により、 実臨床下の小児ADにおけるデュピルマブの長期的な有効性・安全性が示唆された。 年少児では掻痒NRSが高くQOL障害も大きく、 投与に関する問題による中止が多いことは、 年齢特有の課題を浮き彫りにした」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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